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「文化財〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

文化財の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
。之が宗教復興の俗衆的な場合である。即ち比較的知能の低い社会大衆は、仏教と云う旧文化財に何か未知の尊いものがあるように思ったり、又あることを知っているような顔を....
討論に即しての感想」より 著者:宮本百合子
る税がお話にならない高率で、殆ど収入の八五パーセントもとられること、その上政府は文化財である故人の著作権に対して勝手な収入予想をして税をかけようとしていること、....
文化生産者としての自覚」より 著者:宮本百合子
めている。産別のうちで文化面に密接な勤労者が、自分たちの職場の機能を、最も自主的文化財として自覚することこそ自然な発展である。〔一九四七年三月〕....
国宝」より 著者:宮本百合子
ているうちに、いつかは国外に消えてゆく率も多くなる。わたしたち人民は、自分たちの文化財として「国宝」をもっているのではない実状を自覚すべきである。一旦「国宝」に....
科学論」より 著者:戸坂潤
公共的に成り立つ処の、一つの客観的。 * ドイツ観念論では科学というこの客観的な文化財は、精神の内に数えられる。というのは、精神とは主観の心を超越して歴史的に社....
日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
処が例えば之を木村泰賢氏のようにカント哲学風に解釈して再現すれば初めて多少現代の文化財としての意義が生れて来る。更に之を和辻哲郎氏のように現象学的な立場からでも....
現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
文化はその内部な、も一つの尺度を以ても計られなければならない。 このようにして文化財は、特有に二重のモメントを備えている。内部的なものは文化財的価値であり、之....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
いう次第である。かくて、とに角、原始仏教は二十世紀の文化人にも極めて理解しやすい文化財となったわけだ。これまでの僧侶的な仏教学者達の思いも及ばぬ古典紹介ぶりであ....
水鳥亭」より 著者:坂口安吾
のつもりです。身辺の家財もうごかしません。死なばもろとも、です。けれども、書籍は文化財ですからな。私のは、特殊な専門図書ですから、金には換算できないものがあるの....
我が人生観」より 著者:坂口安吾
専門外のことに、利いた風なことをいうのも滑稽千万であろう。 金閣寺が消失した、文化財の一大損失だというけれども、私もたいがいの国宝建造物は見てまわったが、金閣....
私本太平記」より 著者:吉川英治
平等院の宝蔵仏閣 たちまちに焼けうせしこそ 浅ましけれ と、古典の筆者も古来の文化財が芥のよう焼亡されてゆくさまを嘆いている。 いやそのような暴状はここだけ....
随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
習慣は人類の戦争史を考える上で、ひとつの貴重な資料ではないかなどと思わせられる。文化財の尾崎元春氏の解説をきいたが、それは全部、一国の美術工芸の空にちりばめられ....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
ある。まだ五十がらみの清げな尼さんである。国宝の御堂の屋根も、雨が漏るらしいが、文化財保護方面の国費もなかなかここまではまわって来ないらしい。 四月八日は雨、....
あの世の入口」より 著者:知里真志保
、全貌を露したについては、今後心なき発掘や遊戯のため、また風雨に冒されて貴重な古文化財の損壊することを心から恐れている。今回の数次にわたる測量に際しては、損壊を....
認識論としての文芸学」より 著者:戸坂潤
日の支那をも日本をも本当に文化的・思想的・に規定しているのではない。なる程一部の文化財の遺産としては勿論何等かの現代文化の要素にはなっているが、併しそれは現在の....