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「文壇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

文壇の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
羅生門の後に」より 著者:芥川竜之介
を一つ発表した事がある。が、間もなく「新思潮」が廃刊すると共に、自分は又元の通り文壇とは縁のない人間になってしまった。 それが彼是《かれこれ》一年ばかり続く中....
文章」より 著者:芥川竜之介
《のち》、こう保吉に止《とど》めを刺していた。――「海軍××学校教官の余技は全然文壇には不必要である」! 半時間もかからずに書いた弔辞は意外の感銘を与えている....
校正後に」より 著者:芥川竜之介
していかれた夏目先生を思うと、自分のいくじないのが恥かしい。心から恥かしい。 ○文壇は来るべきなにものかに向かって動きつつある。亡《ほろ》ぶべき者が亡びるととも....
日光小品」より 著者:芥川竜之介
の世界」を破るのに、あくまでも温かき心をもってするのは当然私たちのつとめである。文壇の人々が排技巧と言い無結構と言う、ただ真を描くと言う。冷やかな眼ですべてを描....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
作家所生の言葉 「振っている」「高等遊民」「露悪家」「月並み」等の言葉の文壇に行われるようになったのは夏目先生から始まっている。こう言う作家|所生《しょ....
出帆」より 著者:芥川竜之介
焼」せざるべく、新に破壊されたわけである。 そのうちに、久米と松岡とが、日本の文壇の状況を、活字にして、君に報ずるそうだ。僕もまた近々に、何か書くことがあるかもしれない。 (大正五年九月)....
性急な思想」より 著者:石川啄木
一 最近数年間の文壇及び思想界の動乱は、それにたずさわった多くの人々の心を、著るしく性急《せっか....
時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
たくべつべつな答を。 さらにこの混雑は彼らの間のみに止まらないのである。今日の文壇には彼らのほかにべつに、自然主義者という名を肯《がえん》じない人たちがある。....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
や、そんな事はどうでもいい。このあたりこそ、明治時代文芸発程の名地である。かつて文壇の梁山泊と称えられた硯友社、その星座の各員が陣を構え、塞頭高らかに、我楽多文....
成長が生んだ私の恋愛破綻」より 著者:伊藤野枝
つは私との結婚後少ししてからだんだんに広がりはじめたのです。 ちょうどその時分文壇思想界は個人主義思想の最も高調されている時分でした。彼のエゴイスティックな傾....
「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
或は与える才能に乏しかった、と云う事実を指したのであろう。この意味では菊池寛も、文壇の二三子と比較した場合、必しも卓越した芸術家ではない。たとえば彼の作品中、絵....
久保田万太郎氏」より 著者:芥川竜之介
僕の知れる江戸っ児中、文壇に縁あるものを尋ぬれば第一に後藤末雄君、第二に辻潤君、第三に久保田万太郎君な....
久米正雄氏の事」より 著者:芥川竜之介
は、如何にも鮮明に如何にも清新に描けています。この点だけ切り離して云えば、現在の文壇で幾人も久米の右へ出るものはないでしょう。 勿論田舎者らしい所にも、善い点....
雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
る写真もほとんど限られた二、三氏の、原作以外に出ないというような退屈な現象は大衆文壇のためたいして名誉にはならない。 いつたい大衆文壇というものにはほとんど批....
おばけずきのいわれ少々と処女作」より 著者:泉鏡花
らおうというに所はなく、新聞は戦争に逐われて文学なぞを載せる余裕はない。いわゆる文壇|餓殍ありで、惨憺極る有様であったが、この時に当って春陽堂は鉄道小説、一名探....