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「文才〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

文才の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
古典風」より 著者:太宰治
「よせよ。どうも古い。大時代《おおじだい》だ。」詩人は、美濃の此のような多少の文才も愛しているし、また、こんな物語を独《ひと》りでこっそり書いている美濃の身の....
苦悩の年鑑」より 著者:太宰治
ると、私はどういうわけか、鳥肌立って、そうして眼がしらが熱くなるのである。君には文才があるようだから、プロレタリヤ文学をやって、原稿料を取り党の資金にするように....
青春の逆説」より 著者:織田作之助
たところ、一週間ほど経って面会の通知が来た。文案がパスしたと思うと嬉しくて、俺に文才があるのだろうかと、ふと赤井が三高の「嶽水会雑誌」へ小説を投稿して没にされた....
無惨」より 著者:黒岩涙香
説を作るや余は敢て知らず知らざる故に之れを慕う慕うと雖も亦た及ばず是れ即ち天賦の文才にして到底追慕するも亦画餠に属すればなりと予は筆を投じて嗟嘆して止みぬ 明治....
運命」より 著者:幸田露伴
み詩を工にし、高啓と友とし善く、宋濂にも推奨され、逃虚子集十巻を世に留めしほどの文才あるものなれば、道衍や筆を執りけん、或は又金忠の輩や詞を綴りけん、いずれにせ....
若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
ピクイック週報」という週刊新聞が発行され会員はみんななにか寄稿することになって、文才のあるジョウが、編集にあたりました。 今後七時、四人の会員は、クラブ室にの....
寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
るという。自分の心覚えであるから簡単な筋書に過ぎないが、それを見ても円朝が相当の文才を所有していたことが窺い知られる。円朝は塩原多助を作るときにも、その事蹟を調....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
言論ダンアツのせいで文章がヘタになったというのはウソの骨頂で、言論自由、もっとも文才華やかなるべき当節に於て、右の二つ、変るところなし。 文章は綴り方だけでは....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
をして、一枚ばかり俳文めいた文章を書いた。父は鶴見の文章を読んで、はじめて子供の文才を知って、少しは心を安めたようであった。鶴見はそれがうれしかった。 性慾の....
明治の戦争文学」より 著者:黒島伝治
如が、文学としての価値を低めているがためだろう。 よき文学は、叙述のうまさや、文才だけによっては生れない。また、記録的素材だけによっては生れない。このことは水....
可能性の文学」より 著者:織田作之助
も、口語文で成し得る簡潔な文章の一つの見本として、素人にも文章勉強の便宜を与えた文才も、大いに認める。この点では志賀直哉の功を認めるに吝かではない。しかし、志賀....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
欲しい。というのは、まず科学そのものを味った人であることが必要であると同時に多少文才のあることを要する。悲しいかな、著者は自ら顧みて、決してこの二つの条件を備え....
犬神」より 著者:小酒井不木
私に若しポオの文才があったならば、これから述べる話も、彼の「黒猫」の十分の一ぐらいの興味を読者....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
結ぶにも足りなかったが、其磧以後の小説を一と通り漁り尽した私は硯友社諸君の器用な文才には敬服しても造詣の底は見え透いた気がして円朝の人情|噺以上に動かされなかっ....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
くれるような依頼の手紙を書くことにした。 しかし私には菊本氏の心を動かすほどの文才はない。一策を思いついた私は夜店の古本屋をあさって、五銭で「美文之資料」とい....