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「文明の利器〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

文明の利器の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
Mensura Zoili」より 著者:芥川竜之介
。」 「それはとにかく、便利なものですね。」 「非常に便利です。所謂《いわゆる》文明の利器ですな。」角顋は、ポケットから朝日を一本出して、口へくわえながら、「こ....
老妓抄」より 著者:岡本かの子
のそれを見て来て、負けず嫌いからの思い立ちに違いないが、設備して見て、彼女はこの文明の利器が現す働きには、健康的で神秘なものを感ずるのだった。 水を口から注ぎ....
科学と文学」より 著者:寺田寅彦
表層に浮かぶ美しいシャボン玉を連ねた美しい詩であり、素人の好奇心を刺激するような文明の利器を陳列したおもしろい見世物ではあるが、科学の本質に対する世人の理解を深....
蓄音機」より 著者:寺田寅彦
らそれを引き止める心理作用があって私の勇気を沮喪させるのであった。そのためにこの文明の利器に親炙する好機会をみすみす取り逃がしつつ、そんなこだわりなしにおもしろ....
少年探偵長」より 著者:海野十三
に腹が立った。しかしどうすることができようか。 相手は、自分たちが持っていない文明の利器を使って、好きなことをやってのけるのだ。手だしができやしない。 ヘリ....
獄中生活」より 著者:堺利彦
いる。 監獄の住民はこの平等にして安全なる衣食住の間に、電灯鉄道蒸汽等種々なる文明の利器を利用して、各その才能性情に応ずる分業をなし、ほぼ共同自治の生活をなし....
太平洋魔城」より 著者:海野十三
レンコの顔もリーロフの顔も、すっかり分かってしまうのだ。 なんというすばらしい文明の利器であろうか! 艇長はじめ通信係の一同は、ジイジイジイと廻るドラムの上....
電車と風呂」より 著者:寺田寅彦
過激思想の発生には満員電車も少なからず責任があるような気がする。不幸にして多くの文明の利器は時々南向いた豚さえも北へ向かせるように出来ているのが多い。いわんや北....
わが戦争に対処せる工夫の数々」より 著者:坂口安吾
て、それが一向にをかしくもなんともない。一方、頭の上にB29といふ厭にスマートな文明の利器がすい/\空をとんでゐるだけ、セル※ンテス以上に奇怪な幻想的風景なのだ....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
る。十何年も前から汽車が走りだしたが、その機関車もいまだに海外から輸入している。文明の利器というものは、国内では全く造ることができない。文明国の仲間入りをするに....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
方であります。三越なら必ず相当の事績をあげ得ると私は信じます。 今日の百貨店は文明の利器を極度に利用し、最も進んだ方法を採り、商品の仕入の如きも世界的に広く求....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
りません。何しろ半世紀どころか、七十年も前のことですから。 電話 電話は文明の利器ですけれど、私どものように、いつも世に後れた家庭では、それほど利用もし....
イプセン百年祭講演」より 著者:久保栄
は非常な新聞愛読者だったそうであります。当時は、電報だの電話だの輪転機などという文明の利器がはじめて応用されて、新聞が非常な活躍を始めた時代でありますが、当時の....
深川の散歩」より 著者:永井荷風
村|尽《ことごと》く破滅したその故郷に遊び、むかしの静な村落が戦後一変して物質的文明の利器を集めた一新市街になっているのを目撃し、悲愁の情と共にまた一縷《いちる....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
、これを上手に活用して、立派な成績を挙げるものには、実に希望の「因縁果」であり、文明の利器となります。「因縁果」の理法を明るく見るのも、暗く見るのも、これに関係....