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文案
「文案〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
文案の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
た。その時その役に当ったのは加藤という少年だったが清逸は加藤の依頼に応じて答辞の
文案を作ってやった。受持教員はそれを読んで仰天《ぎょうてん》した。そしてそれが当....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
ま別のところへ送る時は、さすがに浅ましい気持になった。 ある日、製薬会社が広告
文案係を求めているのを見て、広告
文案など作れそうにもなかったが、とにかく三つばか....
「空中墳墓」より 著者:海野十三
、会社の建造方針や、相良技師長苦心の設計事情について、直ちにステートメント発表の
文案を起草中だそうです」 「そうか。実は昨夜も会社へしのび込んだのだが、あの中ま....
「渾沌未分」より 著者:岡本かの子
、画工に描き上げさせ、印刷屋に印刷させて、問屋の註文に応じていた。ちらしや広告の
文案も助手を使って引き受けていた。 だが地元の織物組合は進歩した。画工も進歩し....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
った。何度も何度も礼を云った。 ホテルの一室で、立続けに電話をかけたり、紹介の
文案を書いたり、訪問記者と折衝したりして、深い疲労と、極度な喫煙で、どろんとした....
「宝石の序曲」より 著者:松本泰
そっと四階へ上がって、だれもいない部屋の片隅で手紙を書いていた。彼女はあらかじめ
文案をしていたとみえ、ペンを執るとすらすらと手紙を書き終わってそれを懐にしまい、....
「カンカン虫殺人事件」より 著者:大阪圭吉
呼ぶ。殊に関西では、僕自身|度々聞いた名称だよ。従って、このマッチは、レッテルの
文案に「関東煮」としてあるだけで、充分に東京の料理店のマッチでない事は判る筈だ。....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
く肯定に入ろうとも思われないから、老番頭も覚悟して、主人と共に、その返答の挨拶の
文案を練りにかかろうとする身構えです。 「あれの分が現金で、今どのくらいあります....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
が三下り半といふ奴かと思つてゐると、さうぢやなくて、美人女給募集といふ新聞広告の
文案だ。これを握つて物も言はず五六杯お酒をひつかけて新聞社へ駈けて行つた。 「そ....
「決戦川中島 上杉謙信の巻」より 著者:坂口安吾
このたびの出陣に当り、余が修学の禅林の池底に秘かに埋蔵して出発すべき秘密の誓文の
文案をねっていたのである。それは次の如くできた。 この一戦はバイより出づ ....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
。」 「動くように書くんです。旅行までには、まだあと二日あるんですから、みんなで
文案をねるんです。」 朝倉先生はさびしく笑った。が、すぐ深刻な眼をして、 「か....
「学校教育における図書館の利用」より 著者:佐野友三郎
インタナショナルの類 一、雑誌 一、小冊子及び切抜 一、引用辞書 一、コバート注
文案内 一、商業雑誌 一、農務省農業時報 一、農業年鑑 一、ウイスコンシン大学農....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
のだ。すこし、おどしておきましょう」
ちょっと切って、すぐ糸を繰《く》るように
文案が出てきた。
一筆啓上つかまつり候《そうろう》。当方は若松屋惣七と申す貸金....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
霜日和 九世 三升 ほかに、左の口上を奉書に印刷したものを添えてあった。
文案は桜痴居士であったらしい。 初代市川団十郎元禄十年正月大福帳を演じたるがしば....
「無月物語」より 著者:久生十蘭
一千貫の嫁資をつけ嫁入らせるようにと沙汰された。 一説には、葛木の上書は公子が
文案し、和歌も公子が詠んだものだといわれているが、たぶんこれは事実だったろう。お....