文様[語句情報] » 文様

「文様〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

文様の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
職工と微笑」より 著者:松永延造
「それは飛鳥朝の時代のものですか?」私は此の方面に少し暗かった。 「之はアラビヤ文様だ……」 「先生はそんな事迄知って居るのですか。」 「検べれば分る。分らない....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
性格には、文字どおりの怪物という以外に評し得ようもないであろう。 その室は、雷文様の浮彫にモスク風を加味した面取作りで、三つ並びの角張った稜が、壁から天井まで....
読書法」より 著者:戸坂潤
のものの性質が文章に対して一般的に要求する処だ。反語や逆説やアフォリズムという作文様式は、この要求から使われるのであって、特に反語や逆説やアフォリズムを使って見....
詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
り、正に文学上に於ける権力感情の高唱だった。 されば自然派の文学論は、それの散文様式の底に於て常にクラシズム――形式のないクラシズム――を精神していた。換言す....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
て、その十八文の中からチビチビ貯めて、それで伊勢参りに来たんだ、それを思うと十八文様々だ、有難くって涙が溢《こぼ》れらあ、十八文のおかげでこうして俺は伊勢参りに....
田舎」より 著者:プレヴォーマルセル
さした。オオビュルナンはそこへ這入った。室内装飾は有りふれた現代式である。白地に文様のある紙で壁を張り、やはり白地に文様のある布で家具が包んである。木道具や窓の....
楢重雑筆」より 著者:小出楢重
のが手製を試みることはむしろ止めてほしいものだと思うのだ。私はしばしばでたらめな文様を施した手製の縁をみたことがあるが、それは非常に嫌味なもので落着かぬものだと....
大和路・信濃路」より 著者:堀辰雄
の古い扉の上にあたっている。そしてそこには殆ど色の褪めてしまった何かの花の大きな文様《もよう》が五つ六つばかり妙にくっきりと浮かび出ている。そんな花文のそこに残....
日記」より 著者:宮本百合子
父から希臘の美術の話をきいた。それから法隆寺模様の特長と桃山時代の美術の特長とを文様集成を見て知った。....
無題(一)」より 著者:宮本百合子
枚の紙は美くしい文字にうずまり、また一枚も一枚も、テーブルの上には四枚の紙が黒い文様をつけて散りました。そうするとどこかで美くしい歌の声がきこえます。筆の行かな....
「草野心平詩集」解説」より 著者:豊島与志雄
五 ここには、壮麗な絵巻物が繰り拡げられる。 古代狩猟の景観は、銀壺の文様に制約されて、いささか窮屈な憾みなしとしない。 ところが、「牡丹圏」になる....
書籍の風俗」より 著者:恩地孝四郎
し方なしとして、全く以てちゃちである。又丸背の強いものに対して余り直線的な感じの文様を附するが如きである。 さてそこで現在の日本の出版物をみてみる。色とりどり....
痀女抄録」より 著者:矢田津世子
尚二三書物を繙いてみたが、どこにも采女たちの名は見出されなかった。 先生は染織文様のみちに明くいられるので現存の繍帳断裂の生地や繍糸についての考察にはとりわけ....
放免考」より 著者:喜田貞吉
に所謂放免のつけものなり。摺染とは昔は木版の上に裂を貼り、山藍の葉をもつて摺りて文様せるものにて、放免には横縞の青き文様などを付したるなり。藁沓を履けるは前に同....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
れ死ぬる人、何方より来たりて、何方へか去る。』……」 母「何だえ、それは? 『お文様』のようじゃないか?」 僕「これですか? これは『方丈記』ですよ。僕などより....