文物[語句情報] » 文物

「文物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

文物の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
出世」より 著者:菊池寛
生にありがちな、東京崇拝に原因しているいろいろな幻影が、東京における実際の建物、文物、風景、人物に接して、ことごとく崩れていってしまった中でも、図書館に対する満....
近時政論考」より 著者:陸羯南
後もまた大いに風習を変更せられたるや知るべきなり。しかりといえどもこれみな東洋の文物のみ、東洋人種のやや似寄りたる国々にありてはその風俗習慣の根柢また相似たるも....
名人長二」より 著者:三遊亭円朝
の年回の法事に、天竜院で龜甲屋幸兵衛に面会してから、格外の贔屓を受けていろ/\注文物があって、多分の手間料を貰いますから、活計向も豊になりましたので、予ての心願....
連環記」より 著者:幸田露伴
る。支那では古からあったことのようであるが、犠牲の観念は吾が神国にも支那の思想や文物の移入と共に伝わったのではないか、既に今昔物語には人身|御供の物語が載ってい....
死者の書」より 著者:折口信夫
、東に偏り過ぎた山国の首都よりも、太宰府は、遥かに開けていた。大陸から渡る新しい文物は、皆一度は、この遠の宮廷領を通過するのであった。唐から渡った書物などで、太....
紅白縮緬組」より 著者:国枝史郎
一 「元禄の政は延喜に勝れり」と、北村季吟は書いているが、いかにも表面から見る時は、文物典章燦然と輝き、まさに文化の極地ではあったが、しかし一度裏へはいって見ると、....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
ンにも霊はあろう。その霊は鴎外の残るくまなき記述によって、定めし目を醒して、西欧文物の東漸の昔をしのんでいることであろう。鶴見はそこが波羅葦僧の浄土であらんこと....
演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
に変化させるに至つた。 なお、そのほかに、劇場機構の改革、社会思潮の変化、外国文物の移入、などが原因となつて、演劇の相貌は急激に近代化し、複雑化し、自由奔放と....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
文字が普及したことは確実だ。とりわけ聖徳太子が現れるや、隋へ大使や学問僧を送って文物をとりよせ、憲法をつくり、十二階を定め、七大寺をたて、仏典を講じ、今日と同じ....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
に民族的なツナガリがあったのかも知れない。 コマ(コクリをさす。以下も同じ)の文物を最も多くとりいれたのは聖徳太子のころであるが、太子はさらに支那の文化を直接....
四十年前」より 著者:内田魯庵
だ。 当時の欧化は木下藤吉郎が清洲の城を三日に築いたと同様、外見だけは如何にも文物燦然と輝いていたが、内容は破綻だらけだった。仮装会は啻だ鹿鳴館の一夕だけでな....
間人考」より 著者:喜田貞吉
の巻に、 隣の事も聞きはべらずなど、はしたなげに聞こゆれば、…… 蜻蛉日記に、文物すれど返り事もなく、はしたなげにのみあれば、つつましくてなん。 枕草子に、....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
メリカ発見、インド洋航海等のこと起こり、欧州の人民ただちにアラビア、インド等の新文物に接し、これをその国に伝来し、加うるに当時ギリシアの古文学再興せるをもって、....
西航日録」より 著者:井上円了
勢累卵もただならざるは、その罪天にあらずして人にあり。しかして、シナ国民が泰西の文物を収容して面目を一新するは、いずれの日にありや知るべからず。大廈のまさに覆ら....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
場所を占めるようになったということであった。もちろんまだ稚かった日本が老大支那の文物に触れはじめたのは、恐しく早い昔からであった。漢字漢文を理解し得たのも決して....