文献学[語句情報] »
文献学
「文献学〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
文献学の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
が、犯人が独逸語を知っている圏内にあるのは、確かだろう。それにこの一句はたいして
文献学的なものじゃない」と検事が云うのを、
「冗談じゃない。音楽は独逸の美術なり....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
字を知っていることが学者であり、そして漢籍学者は詩文を能くしたものなのだ。漢籍の
文献学者が事実官許の文学(徳川期を見よ)をやったのだ。そこから文芸は文学というよ....
「科学論」より 著者:戸坂潤
味での学問ではなかった。尤も文学という言葉を特に文芸(文学的芸術)から区別して、
文献学・古典学・文学的言語学という意味に用いようという提案を採用するならば*(A....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
関係の発達と歩調を合わせて行くことが出来なくなり、その結果が今日、わずかに死んだ
文献学的な歴史的文化型として残ることになって了ったのである。今日或る国などで、こ....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
序 文学という言葉を
文献学という意味に使い、所謂文学の代りに文芸という言葉を使え、という意見もあるが....
「辞典」より 著者:戸坂潤
行ったのであるが、併しこれ等の研究の基底に横たわる哲学的省察自身に就いては、その
文献学的態度を別にすれば、必ずしも実証的な方法を用いてはいない。夫は第一にロゴス....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
ど社会的意義を自覚した思想的な労作をしていない。殆んど唯一の功績は、仰いでは哲学
文献学についてのアカデミー水準の向上であり、伏しては哲学研究生のための無難な解説....
「映画芸術と映画」より 著者:戸坂潤
芸術と映画ニュースとを区別した方がいいと思うのだ(文学の内には芸術的文学=文芸と
文献学=古典学とを区別する)。 芸術という文化の「ジャンル」は文化史的には最も....
「科学的精神とは何か」より 著者:戸坂潤
スが、今日至る処にあるのだ。 本来の意味での引用は勿論、一つの実証的な行為だ。
文献学上の実証が引用なのだ。併し今問題になるのは、引用そのものよりも寧ろ引用の精....
「現代科学教育論」より 著者:戸坂潤
暗誦というものはヴェルギリウスかホラティウスの文章でも記憶する時の手段であって、
文献学的なものであり、自然科学の精神とは一応別な系統のものだ。 記憶ということ....
「技術的精神とは何か」より 著者:戸坂潤
えてする思考法――文学的な評論や放談や文化主義的形而上学の文章に著しい)、第二は
文献学主義(学術の名の下に文献訓詁の成果をすぐ様思想の典拠とする一切の博学又は牽....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
ない。 人によっては、よく東洋の哲学を研究しないで、東洋の哲学は単に考古学的、
文献学的の価値よりほかにないとしてかえりみないようであるが、それはよく東洋哲学を....
「クリティシズムと認識論との関係」より 著者:戸坂潤
はテキスト(本文=原文)である。吾々に与えられている各種のテキストは恐らく多くの
文献学者によってテキスト・クリティク(本文批評)されたものだ。併しこの際、この文....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
いるこれらの要素。それらを超えて魂の基底。――それはベートーヴェンに関する最良の
文献学者(私は、ベートーヴェン音楽に関する『言語発達史』の教師と彼を呼びたいのだ....
「所謂批評の「科学性」についての考察」より 著者:戸坂潤
のが批評家だ。之に反して古代の作品を比較的に単なる古代の作品として省察するのが、
文献学者や古典学者である。批評家の精神は時局性(アクチュアリティー)の精神である....