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「文界〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

文界の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
文芸委員は何をするか」より 著者:夏目漱石
べな》いつつ、文芸委員のするという選抜賞与の実際問題に向うならば、公平にして真に文界の前途を思うものは、誰しもその事業に伴う危険と困難とを感ずべきはずである。さ....
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
偶《たま》には股倉からハムレットを見て、君こりゃ駄目だよくらいに云う者がないと、文界も進歩しないだろう。だから運動をわるく云った連中が急に運動がしたくなって、女....
野分」より 著者:夏目漱石
である。……」 高柳君は今まで解脱の二字においてかつて考えた事はなかった。ただ文界に立って、ある物になりたい、なりたいがなれない、なれんのではない、金がない、....
作物の批評」より 著者:夏目漱石
を作りたいと思う。思うについては自分一人でやるより広く天下の人と共にやる方がわが文界の慶事であるから云うのである。今の評家はかほどの事を知らぬ訳ではあるまいから....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
ちと没義道に追払ったら、学生は立腹して一はがき五拾銭の通信料をもらわるゝ万朝報の文界短信欄に福富源次郎は発狂したと投書した。自分は可なり正気の積りで居たが、新聞....
十二支考」より 著者:南方熊楠
ぱ》の鳴るごとにハーハーと言い、遠くより戦を嗅ぎ付け」と出《い》づ。ジスレリの『文界奇観《キュリオシチイス・オヴ・リテラチュール》』九版三巻に、欧州で出した『聖....
十二支考」より 著者:南方熊楠
れは専ら中世盛んに信ぜられた妖鬼アスモデウスの話に基づき、その話はジスレリーの『文界奇観』等にしばしば繰り返され、殊にルサージュの傑作『ジアブル・ボアトー』に依....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
若手の作者よ、小説家よ!……天晴れ、と一つ煽いでやろうと、扇子を片手に、当時文界の老将軍――佐久良藩の碩儒で、むかし江戸のお留守居と聞けば、武辺、文道、両達....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
もいろいろある。先ず『追儺』である。羅馬の古俗がどうのこうのといってあるが、実は文界の魔障を追い払う意味を裏面に含めたものである。劈頭に自然主義が小説をかえって....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
す。 左寄りに大理石の兄の胸像があります。これは武石弘三郎氏の力作で、博文館で文界十傑を募集した時当選したのに対して、損得を離れて製作せられたものでした。長く....
漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
もし出来たら)この醜態を免がれたいと思う。僕今度は新体詩の妙な奴を作ろうと思う。文界は依然として芋を揉んでいる。そのなかに混って奮闘するのは愉快ですね。皮がむけ....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
こう話しかけた、境辻三の先師は、わざと大切な名を秘そう。人の知った、大作家、文界の巨匠である。 ……で、この歌人さんとは、一年前、結婚をしたのでしたが、お....