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文章家
「文章家〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
文章家の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「千代女」より 著者:太宰治
くらいには仕上げて見せます、いや、あなたは環境にめぐまれてもいるし、もっと大きな
文章家に仕上げる事が出来るのです、僕は、寺田まさ子さんの先生よりも或《あ》る点で....
「骨を削りつつ歩む」より 著者:佐左木俊郎
にしてしまって、下手《へた》の横好きという俗諺《ぞくげん》の通りに、私は到頭、
文章家として立とうと決心したのであった。大正九年の初秋、玉蜀黍《とうもろこし》の....
「写生文」より 著者:夏目漱石
ができるかと聞くものがある。動かさんでもいいのである。隣りの御嬢さんも泣き、写す
文章家も泣くから、読者は泣かねばならん仕儀となる。泣かなければ失敗の作となる。し....
「大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
矢田君に、文の独特の明快さがあるとすれば、吉川君にも亦彼自身の明快さがある。よき
文章家には、必ず隠そうとして隠し切れないであろう特色が、自らその文章に浮び出るも....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
合の方が多いだろうが、併し一方に於てラッセルやジーンズ又エディトン等が卓越した「
文章家」であることも忘れてはならないのである。 科学者や技術家のジャーナリズム....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、何にも、言いたいことが言えないじゃありませんか」
「それはお雪ちゃんのような、
文章家には、ずいぶん不足でもありましょうが、きんきゅうの用事ですと、百字書ければ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
少し変だと神尾も感じたが、文章字句の変なのは、ここにはじまったのではない。別段、
文章家の文章というわけではないから神尾も深く気にしないで、いよいよ先生、また江戸....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
のことだが、その文章のうちでも、この「奥の細道」は古今第一等の紀行文である。単に
文章家として見たところで、馬琴よりも、近松よりも、西鶴よりも上で、徳川期では、こ....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
ある。なお公家の子弟に八氏大名の子弟にも八氏あった。それから私の知っている所で、
文章家では肥前藩の於保武十氏中村藩の藤田九万氏、詩家では小田原藩の村上珍休氏など....
「不良少年とキリスト」より 著者:坂口安吾
採りあげて、やッつける。つまり、志賀直哉なる人物が、いかに文学者でないか、単なる
文章家にすぎん、ということが、これによって明かなのであるが、ところが、これが又、....
「紅白縮緬組」より 著者:国枝史郎
たが、彼の苦吟は止まなかった。 「余人ならともかく一蝶と来たら、あれでなかなかの
文章家だからな。変な下手な句は見せられぬ」 こんなことを心で思ったりして益※彼....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
命だと思っていた。宗藤の筋向かいに野平正男という四年生の撃剣の選手で、又全校一の
文章家の少年が下宿していた。この野平君が私に一番純な、思慕を寄せていた。彼は剣舞....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
候。立論も面白く行文は秀でて美しく見受申候。この道に従って御進みあらば君は明治の
文章家なるべし。ますます御奮励のほど奉希望候。先日『世界の日本』に出でたる「音た....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
、あるいは俗文を漢訳したり漢文を俗訳したりした癖が抜け切れないで、文章を気にする
文章家気質がいつまでも失せなかった。一面には従来の文章型を根本から破壊した革命家....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
作者の芸術的感覚と手腕とによってであろう。スティーヴンスンがイギリス文学中有数の
文章家であることは已に人の知るところであるが、本篇における彼の小説的技術もまた極....