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文運
「文運〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
文運の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「断崖の錯覚」より 著者:黒木舜平
ぐにでも大雑誌に売れるような気がした。その新進作家が、この一作によって、いよいよ
文運がさかんになるぞと考えたのである。 もはや私にとって、なんの恐ろしいことも....
「作物の批評」より 著者:夏目漱石
ない。だから余の云う事は自己の作物のためでない事は明かである。余はただ吾邦未来の
文運のために云うのである。....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
、静かに社殿の前へ行き、合掌して叩頭いたが、 「お館の隆盛、身の安泰、武運長久、
文運長久」 こう祈って顔を上げて見ると、社殿の縁先|狐格子の前に一人の老人が腰....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
第十三の男は語る。 「清朝もその国初の康煕、雍正、乾隆の百三十余年間はめざましい
文運隆昌の時代で、嘉慶に至って漸く衰えはじめました。小説筆記のたぐいも、この隆昌....
「落合町山川記」より 著者:林芙美子
色々な人たちが来た。女流作家の人たちも沢山来てくれた。皆若い人たちで暗く長い私の
文運つたなかりし頃の人たちと違って、もう一年か二年で頭角《とうかく》を現わした華....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
ラズ屋は誰であったか、その足跡正体をおのずから筆の内外に叙述するとすれば、日本の
文運、これによって隆盛をきたすこと明かである。画伯才媛通人いりみだれて虚実をつく....
「岷山の隠士」より 著者:国枝史郎
人間に出られると、僕の人気なんかガタ落ちだ。だがマアマア結構なことだ。御世万歳、
文運隆盛、大いに友達に紹介しよう」 「話せる奴でもいるのかい?」 「杜甫という奴....
「学問の独立」より 著者:福沢諭吉
『学問の独立』緒言 近年、我が日本において、都鄙《とひ》上下の別なく、学問の流行すること、古来、未だその比を見ず。実に
文運降盛の秋《とき》と称すべし。然るに、時運の然らしむるところ、人民、字を知ると....
「泉鏡花先生のこと」より 著者:小村雪岱
読者であった関係から親交があったのです。 当時、鏡花先生は三十五、六歳ですでに
文運隆々たる時代であり、たしか「白鷺」執筆中と思いましたが、二十八、九歳の美しい....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
読せられたので、社会教育の方面から見ても西洋思想輸入という立場から見ても、明治の
文運に多大の貢献をした人で、明治の思想史の側においてけっして看過すべき人でないと....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
は健康のことを思うては、あせります。弓矢取るもののふに比べれば、ペンを執るものの
文運を神々に祈りたくなります。 江馬さんが、私のを読んでくれたのと、佐藤氏に話....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
は世界中文化最もさきに開け、アジア西部の諸国また欧州にさきだちて隆んなりし。その
文運、次第に西に移りて欧州に入り、ギリシアおよびローマの文化の源泉を開き、ギリシ....
「西航日録」より 著者:井上円了
着す。ときに拙作二首あり。 留別 力学多年在帝都、始知碌碌読書愚、欲扶後進開
文運、再上航西万里途。 (学問の修得につとめて多くの歳月を東京ですごし、はじめて....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
ることなのだ。(巴里偶成)) 欧州を一巡し、今日の盛況を見て賦したる一律あり。
文運駸駸振古稀、百工万学究帰。 (学問文化は急速に進むことはかつてない。各種の職....
「三百年後」より 著者:小倉金之助
はないのだから、三百年後のことは見当も付き兼ねるが、しかし三百年後のわが日本は、
文運も層一層隆々として栄えることと想像される。 そうすると、其の頃になっても、....