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文金高島田
「文金高島田〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
文金高島田の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
湯気のあいだから蜃気楼のように朦朧と現われて来る。店の八つ手はその頃も青かった。
文金高島田にやの字の帯を締めた武家の娘が、供の女を連れて徐かにはいって来た。娘の....
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
敷町を歩いているとあちらこちらの垣根の中や植え込みの奥から琴の音がもれ聞こえて、
文金高島田でなくば桃割れ銀杏返しの美人を想像させたものであるが、昨今そういう山の....
「女性の歴史の七十四年」より 著者:宮本百合子
服装などについても、俊子は相当のはったりをきかしているところが見える。「大阪では
文金高島田、緋縮緬の着物に黒縮緬の帯という芝居の姫君のような濃艶な姿、また京都そ....
「魔都」より 著者:久生十蘭
代日本の産業界に隠然たる大勢力をなす林興業の親玉《キャプテン》、林謹直。ひれ伏す
文金高島田の間をズイと通り抜け、テラテラと磨き込だ檜の式台へ降りようとするところ....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
の娘が附いて来るので有った。 それは決して普通の農家の娘とは見えなかった。髪は
文金高島田に結って間もなく、一筋の乱れ毛も無いので有った。 お白粉から口紅、行....
「作画について」より 著者:上村松園
モデルに使いましたが、たね子を京都で一番上手な髪結さんのところへやって一番上品な
文金高島田に結わせ、着物も嫁入りのときの大振袖をきせ、丸帯もちゃんと結ばせて構図....
「髷」より 著者:上村松園
で、髷の名称ほど種々雑多なものはない。 結綿、割唐子、めおと髷、唐人髷、蝶々、
文金高島田、島田崩し、投島田、奴島田、天神ふくら雀、おたらい、銀杏返し、長船、お....
「画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
のでございます。そこで嫁を、京都で一番品のよい島田を結う人のところへやりまして、
文金高島田を結ってもらいました。そして婚礼の時の振袖を着てもらい、いろいろな仕舞....
「京のその頃」より 著者:上村松園
移り変っても、どの時代にもすたらずに永く続けられてるものは島田と丸髷で、娘さんの
文金高島田にお母さんの丸髷は、品があって奥床しい。....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
、怖いもの見たさの一心から夜具の袖を通して伝二郎は覗《のぞ》いてみた。女である。
文金高島田《ぶんきんたかしまだ》の黒髪艶々しい下町娘である。それが、妙なことには....