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斎場
「斎場〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
斎場の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「葬儀記」より 著者:芥川竜之介
僕は、「うん」と答えながら、うそをついたような気がして、不快だった。
青山の
斎場《さいじょう》へ行ったら、靄《もや》がまったく晴れて、葉のない桜のこずえにも....
「硝子戸の中」より 著者:夏目漱石
《シルクハット》などを被《かぶ》って、葬式の供に立つ、俥《くるま》を駆《か》って
斎場《さいじょう》へ駈《か》けつける。死んだ人のうちには、御爺さんも御婆さんもあ....
「黄鳥の嘆き」より 著者:甲賀三郎
ながら、当度もなく歩き廻っていた。 七 翌日午後二時、青山
斎場で二川重明の神式による葬儀がしめやかに行われた。 斎主は二川家の相続者たる....
「二つの庭」より 著者:宮本百合子
拝されなければならないところにあった。 相川良之介の葬儀は、七月二十七日谷中の
斎場で行われるという通知が伸子のところへも来た。情のこもった悲しみが式場のぐるり....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
、現存している親戚交互の関係、家督相続をした叔父の住所等を報じてくれた。墓は谷中
斎場の向いの横町を西へ入って、北側の感応寺にある。そこへ往けば漁村の撰んだ墓誌銘....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
とその横町を見つけ、ぬかるみの多い道を曲って行った。するといつか道を間違え、青山
斎場の前へ出てしまった。それはかれこれ十年前にあった夏目先生の告別式以来、一度も....
「森先生」より 著者:芥川竜之介
満ちたる我等には、快活なる先生とのみ思われたり。 又夏目先生の御葬式の時、青山
斎場の門前の天幕に、受附を勤めし事ありしが、霜降の外套に中折帽をかぶりし人、わが....
「日記」より 著者:宮本百合子
やり、喪服をかりて来て貰う。 十一月十五日(水曜)晴 朝早く目ざめ、早めに青山
斎場へ行く。関さんの母上の葬儀である。 予定の十時になっても葬列は見えず、父上....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
。その後渡辺君のことはまた考える機会もなかったのであるが漱石氏の葬式の時、青山の
斎場に丁度私の傍に立っていた一人の青年がその渡辺君であって久し振りに挨拶をした。....
「仲々死なぬ彼奴」より 著者:海野十三
、苦しそうにハァハァ喘ぎながら、竹筒の表面から寸時も眼を放たなかった。式場の青山
斎場では既に読経が始まっている頃であろう。死におくれては一大事である。 喜助は....
「墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
年が亡くなったのは、それから一週間か十日目ぐらいではなかったかと覚えている。青山
斎場で行われた葬式には、柳田家の懇請で私も親族席に立った。黙念として唇を噛んでい....