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斎戒
「斎戒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
斎戒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
び怪異《あやかし》に憑かれたのであった。彼はこれから一七日《いちしちにち》の間、
斎戒《さいかい》して妖邪の気を払わなければならないと思った。 自分にはお師匠さ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
そのお使者に立たれましたのが中山数馬さまでござりました。さそくに沐浴《もくよく》
斎戒いたしまして、焼き直したところ、未熟者ではござりましたが、父も槍師《やりし》....
「厳島合戦」より 著者:菊池寛
ので、戦死者の死骸は尽く対岸の大野に送らせ、潮水で社殿を洗い、元就は三子を伴って
斎戒して、社前に詣で、此の大勝を得たことを奉謝している。 元就は斯くて十月五日....
「蟹工船」より 著者:小林多喜二
なると、蟹罐詰の「献上品」を作ることになっていた。然し「乱暴にも」何時でも、別に
斎戒|沐浴して作るわけでもなかった。その度に、漁夫達は監督をひどい事をするものだ....
「老中の眼鏡」より 著者:佐々木味津三
はっとなって老職は、打ちひしがれたように面を伏せた。死を覚悟されているのである。
斎戒沐浴して髪に香を焚きこめる、――刺客の手にかかることがあろうとも、見苦しい首....
「ルバイヤート」より 著者:小川亮作
とも言う。マホメットのはじめた宗教。唯一神アッラーを信じ、日に五回の礼拝を行い、
斎戒をし、喜捨を寄せ、メッカへの巡礼をするイスラム教徒は、イスラムを唯一の正信と....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
囃子方、狂言方、その他の稽古に到るまで一切を指導準備し、病を押し、老衰を意とせず
斎戒沐浴し、衣服を改めて、真に武士の戦場に出づる意気組を以て当日に臨んだ。これは....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
るが――それへ、詣ずるのは、石段の上の拝殿までだが、そこへ行くだけでさえ、清浄と
斎戒がなければならぬ。奥の大巌の中腹に、祠が立って、恭しく斎き祭った神像は、大深....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
に精神を打ち込むのでございます。もとより肉体はないのですから、現世で行るような、
斎戒沐浴は致しませぬ。ただ
斎戒沐浴をしたと同一の浄らかな気持になればよいのでござ....
「可能性の文学」より 著者:織田作之助
。これは文学の神様のものだから襟を正して読め、これは文学の神様を祀っている神主の
斎戒沐浴小説だからせめてその真面目さを買って読め、と言われても、私は困るのである....
「大阪の可能性」より 著者:織田作之助
冬に午前四時に起き、素足で火鉢もない部屋で小説を書くということであり、このような
斎戒沐浴的文学修業は人を感激させるものだが、しかし、「暗夜行路」を筆写したり暗記....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
りの御目にも留まることで、仕事の難易はとにかく事疎かに取り掛かるものでないから、
斎戒沐浴をするというほどではなくとも身と心とを清浄にして早春の気持よい吉日を選ん....
「褐色の求道」より 著者:岡本かの子
宗門は断絶し、今はこの寺だけが遺身にのこっているわけである。少し離れて建っている
斎戒沐浴のため使ったという浴堂のまわりに木の葉が佗しく掃き積っていた。 宗祖が....
「憑き物系統に関する民族的研究」より 著者:喜田貞吉
護法社。本殿の後に在り、毎年七月七日護法の祈を行ふ。其法は性素樸なる者を択び、
斎戒潔浄せしむ。俗に之を護法実と謂ふ。七日に至り東堂の庭に居らしめ、満山の衆徒盤....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
食である。上等の僧侶は一日として肉がなくては決して喰うことが出来ない。どうかして
斎戒を保って肉食をやめるような事があるとやかましい事で、痩せたとか死にそうになっ....