斑入り[語句情報] »
斑入り
「斑入り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
斑入りの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
と認定されたが、そのゆくえは判らなかった。才兵衛がその夜今戸の寮へ出向いたのは、
斑入りの雁の羽を売り込みに行ったのであるという事が判って、半七らは一種不思議の因....
「黴」より 著者:徳田秋声
いた。 竹のまだ青々した建仁寺垣の結い繞らされた庭の隅には、松や杜松に交って、
斑入りの八重の椿が落ちていて、山土のような地面に蒼苔が生えていた。木口のよい建物....
「爛」より 著者:徳田秋声
拡げられてあった。 外には春風が白い埃をあげて、土の乾いた庭の手洗い鉢の側に、
斑入りの椿の花が咲いていた。 「いや御苦労御苦労。」 浅井はろくろく髪なども結....
「墓」より 著者:宮本百合子
なかなか凝ったものだよ」 尚子は、疑わしいような表情で、淡いチョコレートに黒の
斑入り大理石を使い、イオニア式台石か何かかさばった図案を見守った。 「――この―....
「クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
ぽっぽと燃え立っている、そして、その頂辺には聖降誕祭の柊を突き刺して飾り立てた、
斑入りの砲弾のように、いかにも硬くかつしっかりした肉饅頭を持って這入って来た。 ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
の虫くい腕をお目にかけましょうね。これだってなつかしき故郷よりのたより、よ。赤紫
斑入りの腕なんて、女房の腕として、あなたもお珍しいでしょう、きょうは見事なんだの....
「カキツバタ一家言」より 著者:牧野富太郎
うであるが、またシロカキツバタという白花品もあれば、またワシノオと呼ぶ白地へ紫の
斑入り品もある。そして本種は同属中で最もゆかしい優雅な風情を持っていて、その点は....
「日を愛しむ」より 著者:外村繁
。 外には、初夏の陽光が眩しく照り輝いている。芝生の庭には、赤や、紫や、白や、
斑入りのつつじが、同じ色彩を重ね、燃えているように咲いていた。 次ぎの日、私が....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
すよ、みんな。」 「へえ、どんな卵です。」 「それは綺麗ですよ。青磁いろで、黒い
斑入りで、円錐形に近い楕円で、大きいんです。」 風だ。 光だ。 飛ぶ。 ....