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斑雪
「斑雪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
斑雪の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「支那米の袋」より 著者:夢野久作
私を抱え卸してくれたの。 それは浦塩附近に初めて雪の降った晩で、あの屋根の白い
斑雪もその時に積んだまんまなのよ。風は無かったようだけど星がギラギラしていてね…....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
朝、スポウリエの寒駅で、はじめて常盤樹でない緑の色を見る。 野と丘と白樺の林と
斑雪の長尺フィルムだった。 家。炊事のけむり。白樺。そこここに人。 吸口のな....
「菜穂子」より 著者:堀辰雄
おおい上州を過ぎて、いよいよ信州へはいると、急にまだ冬枯れたままの、山陰などには
斑雪《まだらゆき》の残っている、いかにも山国らしい景色に変り出した。明はその夕方....
「大和路・信濃路」より 著者:堀辰雄
とかうまくあやして自分を寝つかせましょう。 一九四一年十二月四日、奈良ホテルにて
斑雪《はだれ》 「冬になって、雪がふったら、すぐ知らせて下さい。そのときはきっと....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
解釈の必要は毫も無い。 ○ 御食むかふ南淵山の巌には落れる
斑雪か消え残りたる 〔巻九・一七〇九〕 柿本人麿歌集 弓削皇子に献った歌一首と....
「新西遊記」より 著者:久生十蘭
らはヤクかと可笑しくもあった。 小麦粉を捏ねて塩と唐辛子粉をまぶして食い、夜は
斑雪の岩地に寝て、十日ほどすると最初の川にいきあたった。西蔵一の大河ブラマプート....
「澪標」より 著者:外村繁
。一夜の間に降り積った雪に驚きながら、吹雪の止まない坂道を下って行った時もある。
斑雪《まだらゆき》の残っている山肌を背景にして、赤松の幹に斜陽が当っている時もあ....