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「斗酒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

斗酒の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
明治美人伝」より 著者:長谷川時雨
いものとされてしまった。彼女はその後、浮世を真っすぐに送る気をなくしてしまって、斗酒《としゅ》をあおって席亭で小唄をうたいながら、いつまでも鏡を見てくらす生涯を....
三国志」より 著者:吉川英治
べから渇いていたように、すぐ呶鳴った。 「おいっ、酒をくれい」 朝の空き腹に、斗酒をいれて、張飛はすこし、眼のふちを赤黒く染めた。 やや気色が晴れてきたとみ....
三国志」より 著者:吉川英治
一日もはやく、呉を伐たんのか」 と、まるで勅使のせいのように激論をふっかけた。斗酒を傾けてもなお飽かない張飛であった。こめかみの筋を太らせて、顔ばかりか眼の内....
私本太平記」より 著者:吉川英治
晩涼の風がそろそろ葛西ヶ|谷にも冷たくなり出していたのである。 高時はすでに、斗酒をほしていた。 青白くいよいよ冴えた顔を、きっと、虚空へふりあげて。 「火....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
れよりも大酒飲みという人が少なくなり、平均消費は減退の傾向を示している。いわゆる斗酒なお辞せずという類の酒豪の逸話は、次第に昔話の領域に入って行こうとしている。....