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料理番
「料理番〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
料理番の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
れ、なかなかのしっかり者で、亭主の存生《ぞんしょう》当時よりも商売を手広くして、
料理番と若い者をあわせて五、六人を使っている。 これだけならば、まことに無事で....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
という女の正体がまだわからない。そこで更に手をまわして探索すると、この仕出し屋の
料理番をしている富蔵という小粋な若い奴が、高山の囲い者のお糸と出来合っていること....
「眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
すのが、おいしいんでございまして、ええとんだ田舎流儀ではございますがな。」 「お
料理番さん……私は決して、料理をとやこう言うたのではないのですよ。……弱ったな、....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
たのとほとんど同時であった。 「あーァ」 その人は呻《うな》った、見るとそれは
料理番の若者で、キンちゃんとよばれている、ゆかいな男であった。 「キンちゃん。ど....
「千早館の迷路」より 著者:海野十三
している所を野毛に発見されて、地下へ繋がれたものである(野毛は古神家に代々仕えた
料理番だった)。 地下には水力発電所があった。その水力は愕くべきことに、この千....
「鷭狩」より 著者:泉鏡花
て来て、催促をされたあとで、お澄が膳を運んだらしい。 「何にもございません。――
料理番がちょと休みましたものですから。」 「奈良漬、結構。……お弁当もこれが関で....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
爺さん、得ならぬにおい、というのは手製りの塩辛で、この爺さん、彦兵衛さん、むかし
料理番の入婿だから、ただ同然で、でっち上る。「友さん腸をおいて行きねえ。」婆さん....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
のが、とまずシルクハットを取って高慢に叩頭したのは…… 「あら。」 附髯をした
料理番。並んで出たのは、玄関下足番の好男子で、近頃夢中になっているから思いついた....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
る大工が夜網に行くと、すばらしい大鯔が網にかかった。それを近所の料理屋の寿美屋の
料理番が七十五銭で買い取って、あくる朝すぐに庖丁を入れると、その鯔の腹のなかから....
「しっかり者のすずの兵隊」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
。 おさかなは、つかまえられて、魚市場へ売られて、買われて、台所へはこばれて、
料理番の女中が大きなほうちょうで、おなかをさいたのです。女中は、そのとき兵隊を両....
「旅なかま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
らずが、すぐといっしょにおどりださずにはいられないくらいでした。するうち、御者と
料理番のむすめも、つながっておどりだしました。給仕人もへや女中も、おどりだしまし....
「牛」より 著者:岡本綺堂
の茶屋や船宿だ。この牛が桟橋へあがって、自分たちの家へ飛び込まれては大変だから、
料理番や下足番や船頭たちが桟橋へ出て、こっちへ寄せつけまいといろいろの物を投げつ....
「有喜世新聞の話」より 著者:岡本綺堂
る大工が夜網に行くと、すばらしい大鯔が網にかかった。それを近所の料理屋の寿美屋の
料理番が七十五銭で買い取って、あくる朝すぐに包丁を入れると、その鯔の腹のなかから....
「廿九日の牡丹餅」より 著者:岡本綺堂
て来いというのであった。 前にもいう通り、千生の家は小料理屋で母のお兼のほかに
料理番や女中をあわせて六、七人の家内であるから、きょうの牡丹餅も相当にたくさん拵....
「山吹」より 著者:泉鏡花
その日その日に、男衆が遠くを自転車で運ぶんです。が、さし身の角が寝たと言っては、
料理番をけなしつけ、玉子焼の形が崩れたと言っては、客の食べ余を無礼だと、お姑に、....