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斜めならず
「斜めならず〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
斜めならずの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
のことを渋々ながら忠直卿の耳に伝えしめた。 すると、忠直卿は、思いのほかに機嫌
斜めならずであった。 「ははは、与四郎めが、参ったか。よくぞ参りおった。すぐ通せ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
いたらこの通り象は躯《からだ》が大きいが造作もなく殺さるるものをと言う、国王叡感
斜めならず、即時彼を元帥と為《な》された、時に暴虎ありて国中を悩ますので王元帥に....
「大使館の始末機関」より 著者:海野十三
い。彼奴らの目の覚めないうちに、腹一杯喰っておくことにしよう」 博士の機嫌は、
斜めならず、フォークとナイフとを使いながら、何かしきりに呟いている様子が、たいへ....
「共軛回転弾」より 著者:海野十三
うか」 「分っているよ。では案内しよう」 博士は、今日は珍らしく事の外御機嫌|
斜めならず、両特使を引連れて、研究室へ導く。 「ここにあるのが、訪問者の身許透視....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ー」 「ヤーイ」 若い衆はわけもなくこの音頭に合わせてひっぱると、親爺、御機嫌
斜めならず、 「ホラ、もう一つ、エーヤラエ、ヨイサヨイヤナ、アレハエンエン、アレ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
き込んで置かれてありましたから、さのみ驚きません。 道庵先生は、いよいよ御機嫌
斜めならず、しきりに管《くだ》を捲いたり、取りとまりもないことを口走ったりしてお....
「三国志」より 著者:吉川英治
弟にすぎず、張梁なおありといっても、これもその一肢体でしかない。 朝廷の御感は
斜めならず、 (征賊第一勲) として、皇甫嵩を車騎将軍に任じ、益州の牧に封ぜら....
「三国志」より 著者:吉川英治
す」 孔明は長嘆して、君の高論はまさに自分の思うところと一致したものだと云い、
斜めならず彼の才志を愛でた。で、朝廷へは使いを派して、馬謖はそのまま陣中に留め、....
「三国志」より 著者:吉川英治
ている、蜀の大将はまさしく愚物だ。一|鼓して破ることができよう」 と、よろこび
斜めならずだった。 彼は、張※に命じて、 「山の西、十里の麓に、蜀の一陣がある....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
叉、鷺夜叉、桐夜叉などの田楽輩が「……ごあいさつに」と罷り出て、道誉のごきげんも
斜めならずと見えた頃からが、いけなかった。いや酒景のみだれや、彼らの道化軽口など....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
心にほほ笑まれた。 一条行房と、少将忠顕は、 「これで助かりました。およろこび
斜めならずと、給仕人へも、申しつかわしましょう」 と、すぐ退がった。 彼らの....