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「斜陽族〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

斜陽族の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
日本の青春」より 著者:宮本百合子
いる境遇の人々に対して成立した、庶民の諷刺である。こんにち、かつての上流が大部分斜陽族という異様な名称によって経済と精神の本質を語られるものとなっていること。そ....
新しいアカデミアを」より 著者:宮本百合子
れずに使われている。この身分感は、こんにち肉体文学はじめ世相のいたるところにある斜陽族趣味にまで投影して来ているのである。 日本の大学、なかでも帝大といわれた....
華々しき瞬間」より 著者:久坂葉子
少ないので、こんな店をはじめた始末。三年になる。それ等のことを蓬莱和子はいかにも斜陽族の現実のかなしさをふくめて喋った。 「谷山さんのお弟子の発表会が近くありま....
水鳥亭」より 著者:坂口安吾
家主たることに誇をもちすぎてしまったのである。フシギなことであるが、その心境は、斜陽族という言葉が何より当てはまるのかも知れない。すでに彼には気位があった。落ち....
裏切り」より 著者:坂口安吾
ぼくが阿久津に働いていたので、日野が出入りするようになりました。彼が元子爵の息子だというのは本当です。 しかし奴めを斜陽族と云うのはとんでもないことで、彼が戦前ぼくと中学同級のとき、すでに裏長屋同....
九段」より 著者:坂口安吾
のが、旅館業者や玄人筋ではなくてズブの素人。それも売った方と同じような身分のまア斜陽族――しかし、あかあかと斜陽を身にあびている没落者とちがって、こっちの方は瞬....