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斧鉞
「斧鉞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
斧鉞の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「運命」より 著者:幸田露伴
すべし、帝炳文の敗を聞いて怒りて用いず、黄子澄の言によりて、李景隆を大将軍とし、
斧鉞を賜わって炳文に代らしめたもうに至って、大事ほとんど去りぬ。景隆は※、遼東の....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
う躾《しつ》けられ、そう鍛えられ、また自らも意識して鍛えて来た。
しかも千古|
斧鉞《ふえつ》を知らぬこの山々は、敵に迎えても不足はなかったのだ。
「しかし、え....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
をなすは、主家に対して憚があるといって、文字を識る四、五人の故旧が来て、胥議して
斧鉞を加えた。その文の事を伝えて完からず、また間実に惇るものさえあるのは、この筆....
「日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
くらも離れない所には下草の茂る雑木林があり河畔の荒蕪地がある。汽車に乗ればやがて
斧鉞のあとなき原始林も見られ、また野草の花の微風にそよぐ牧場も見られる。雪渓に高....
「貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
の祭に参じた。桜、菖蒲、山の雉子の花踊。赤鬼、青鬼、白鬼の、面も三尺に余るのが、
斧鉞の曲舞する。浄め砂置いた広庭の壇場には、幣をひきゆい、注連かけわたし、来りま....
「平塚・山川・山田三女史に答う」より 著者:与謝野晶子
健な仲裁的意見を述べられると同時に、しかしながら、現在の経済関係という禍の大本に
斧鉞を下そうとしない点においては両者とも「不徹底な弥縫策」であるといって女史自ら....
「文化学院の設立について」より 著者:与謝野晶子
して、これを四年間に修めさせようと思います。これは従来の教育法に対して最も英断な
斧鉞を加えようとするものです。量を減じながら、質においては一層深化させて行くつも....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
り、これなくば太子も王たるを得ず(『真臘《しんろう》風土記』)。支那で将軍出征に
斧鉞《ふえつ》を賜うとあるは三代の時これを以て人を斬ったからで、『詩経』に武王鉞....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
、以てわれ等の通信の目的に副わせるように仕向ける。無論彼の懐ける独断的意見には、
斧鉞を加えねばならぬが、格別害にもならぬ意見は、そのままに棄て置き、自然に彼の心....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
これに答えて曰う。「父たるの権威を擁して、しこうしてすでに自覚に入れる児の思想に
斧鉞を置かんとす、これ実に至大至重の罪悪也。児たる我は、かくのごときの大罪を父に....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
、白絹の靴下を著用して」職務を執行せよと命ぜられていたのだ。絞首刑や車輪刑★――
斧鉞の刑は稀であった――の時には、ムシュー・パリー★、とムシュー・オルレアンやそ....
「荘子」より 著者:岡本かの子
材にもならず棺材にもならず人間からの持てあましものの樹であり、それ故にまた人間の
斧鉞の疫から免れて自分の性を保ち天命を全うしているのだという見方をして、この樹を....
「「可愛い女 犬を連れた奥さん 他一編」あとがき」より 著者:神西清
の際にも校正を二度重ね、その後一九〇三年版の作品集に収めるに当っても相当はげしい
斧鉞を加えて、ようやく現在の形になったものである。それかあらぬかこの作品は、その....
「三国志」より 著者:吉川英治
三万の精兵が帷幕をめぐって警備についた。彼の眠る幕舎の外には、屈強な力士や武将が
斧鉞をもって、夜も昼も、四方を守っていた。 ところが、于吉のすがたは、眦を裂き....
「近衛内閣の常識性」より 著者:戸坂潤
結城財政は馬場財政の一種の修正であったのだ。尤も之によって国民生活安定政策だけが
斧鉞を加えられて、肝腎な動力たる国防予算は少しも削られなかったのだから、国民生活....