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断面図
「断面図〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
断面図の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「言語体の文章と浮雲」より 著者:幸田露伴
ったのでありましょう。私なぞは当時あの書に対して何様な評をしたかと云うと、地質の
断面図を見るようでおもしろいと云って居りました。 其後同君の文を余り目にしませ....
「未開な風景」より 著者:宮本百合子
群集は、大抵建物の拱廊から下を覗いた。八階から段段段、資本主義商業の色さまざまな
断面図。 ――まだここから飛び降りた奴あねえ。 「もっとこちらへいらっしゃい」....
「スポールティフな娼婦」より 著者:吉行エイスケ
だ。 するとマリはくす/\わらいながら黒い男と部屋をでて行った。私は多彩な女の
断面図にベールをかけるように煙草のけむりをふかした。しかしいつのまにか私は女の×....
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
、散歩するくらいの坂上りで、海抜僅かに百二十五メートルに過ぎない。試みに富士山の
断面図を一見すると、頂上|久須志神社から、吉田へ引き落す北口の線は、最も急にして....
「超人間X号」より 著者:海野十三
イナマイトの箱をぶらさげ室内をぐるぐる見まわしていたが、壁に張りつけてあるダムの
断面図《だんめんず》に目をつけると、そばへ寄ってまるで生きている人間の技師のよう....
「長篇小説私見」より 著者:豊島与志雄
、或る人物なり或る事件なりを全幅的に描くことは困難であって、多くは、人物や事件の
断面図となる。云い換えれば、人生の断片となる。尤もこの人生の断片は、すぐれた作に....
「教育映画について」より 著者:寺田寅彦
ものであった。例えば火山の噴火を示すのでも本当に子供だましの模型や如何わしい地殻
断面図の行列であって、一つも現象の科学的な要点に触れていなかった。また例えば子供....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
れたうえ一段と奥まった部屋へ導かれた。正面の大きな机の向うに、いろいろな平面図や
断面図を背にしてすわっているのは、伍長でもあろうか大将でもあろうか、赭顔《しゃが....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
に富んでる代りに新らしい生気を欠いていた。幸田露伴はかつて『浮雲』を評して地質の
断面図を見るようだといったが、『其面影』は
断面図の代りに横浜出来の輸出向きの美人....