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新傾向
「新傾向〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
新傾向の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「魚河岸」より 著者:芥川竜之介
道では知られた腕《うで》っ扱《こ》きである。殊に露柴《ろさい》は年かさでもあり、
新傾向の俳人としては、夙《つと》に名を馳《は》せた男だった。
我々は皆酔ってい....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
廃棄そのものであるかを、読者は注意すべきだ。 某新聞の報道によると、農民団体の
新傾向として、飯米差押え一カ年禁止の運動に軍部の助力を要望しているという。国防予....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
われわれも先生らしくは扱っていないのである。これが我々中間の俳句の特色で、今でも
新傾向派などが起ったにかかわらず、この態度は同様である。この頃であった、美術家で....
「新らしき文学」より 著者:坂口安吾
向う人間を探究し創りつづけてゆかなければならない。 然し、日本文壇の此の過った
新傾向は、実は常軌を逸した従来幾多の新芸術運動の浅薄きわまる新らしさが、人に新ら....
「回想録」より 著者:高村光太郎
。私は帰国して暫くした時で、父が六十一の還暦の祝でその肖像を私が作ったが、それが
新傾向だというので評判になり、フューザン会の彫刻の方を私に入ってくれという話で勧....
「ヒウザン会とパンの会」より 著者:高村光太郎
一人である。 当時、山脇信徳が文展に出品した「上野駅の朝」と題する絵は、当時の
新傾向作品の代表的のもので、私は新聞雑誌上でこれを極力賞讃した。 当時、文壇で....
「歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
、と言う様な手法を発見した様である。よい計画だと思うが、私の疑念を抱く所は、初期
新傾向の俳句の流行句法であった「……しが」と言う近頃はじめた表現法は、万葉の「…....
「酒徒漂泊」より 著者:佐藤垢石
までゆっくり話そう』 情けない言葉だ。 そこでまた、校長先生の口から碧梧桐の
新傾向論がはじまった。それに続いて、元禄のころこの碓氷峠の裾に、芭蕉の弟子となっ....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
の中に収録してあるはずである。私の句が難渋云々とあるのはその頃私はいわゆる極端な
新傾向であって、調子も五七五では満足せず、盛にべくという字などを使用したものであ....
「小山内薫先生劇場葬公文」より 著者:久保栄
もって、内外の名作を演出せられること四十五篇、エリザベス朝の古典より世界大戦後の
新傾向まで包含してあますところなく、今や先生畢生の念願たる国劇樹立の緒につかんと....
「斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
い新らしい知識に接触するに少しも油断がなかった。根柢ある学問はなかったが、不断の
新傾向の聡明なる理解者であった。が、この学問という点が緑雨の弱点であって、新知識....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
文学に興味を持つようになったのもまた、直接には龍渓鉄腸らの小説、間接にはこれらの
新傾向を胚胎した英国の政治家的文人の典型であった。幸か不幸か知らぬが終に半生を文....
「握り寿司の名人」より 著者:北大路魯山人
寿司を作って、飲ませるように技を進め、遂に一人前の料理屋になったからだ。今一つの
新傾向は、女の立ち食い、腰掛食いが驚くほど増えて来て、男と同じように「わたしはト....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
景文や、ものを「をかし」と感ずる随想は、たしかに新文学の発生であった。しかしこの
新傾向が『後拾遺集』頃から芽を出して、『金葉』『詞花』を飾ったのは、同時にまた歌....