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新入
「新入〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
新入の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
食後の散歩に出掛けたらしかった。記念祭が近づいたので誰もそわそわして落ち着かず、
新入生の歓迎コンパだと称して毎晩のように京極や円山公園へ出掛けて行くらしく、その....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
たは隠居と称して、一同の取締り役を勤めるのである。その取締り役の威勢を笠に着て、
新入りの囚人を苦しめるのが、かれらの悪風であった。 「成程、花鳥が名主じゃあ
新入....
「蠅男」より 著者:海野十三
ハ台に寝ていた男がムクムクと起きあがって、帆村に剣突をくわせた。 「ああ、おらあ
新入りなんだ。こっちの親分さんに紹介してくれりゃ、失礼ながらこいつをお礼にお前さ....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
大いに彼をうらやんだ。 が、学校にはいったその日の、第一番目の出来事は五十名の
新入生が撃剣場でせいの順に並ばされたことで、そしてその次がそれに続いてすぐみんな....
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
るのだ。非人間的な、あの美魔にはもうおさらばだ。さらば! と思ったのは、移転や
新入学の物珍らしさに紛れていた一二ヶ月ほどだけだった。湖畔の学生生活が空気のよう....
「わが町」より 著者:織田作之助
と言いよんなあ。人間は何ちゅうても学やなあ」 と、しきりに囁いていたが、やがて
新入生の姓名点呼がはじまると、他吉は襟をかき合わせ、緊張した。 「青木道子」 「....
「光の中に」より 著者:金史良
がらも陰では非常に憎まれていた。彼は必要以上に看守の目を恐れているが、そのかわり
新入者や弱い者に対してはひどい乱暴をしていた。中でも物凄い権幕で啖呵を切ることは....
「獄中記」より 著者:大杉栄
って来たんですよ。みんなが、あなたの来るのを毎日待っていたんですって、そいで、今
新入りがあったもんですから、きっとあなただろうというんで、ちょっと聞いてくれって....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
ょっと色の生っ白い男でもはいって来れば、みんなして盛んにちやほやする。まったくの
新入りでも、監房や工場のいろんな細かい規則に、少しもまごつくことはない。なにかに....
「空気男」より 著者:海野十三
じ気体化した妻君の身体と交ざってしまわぬことを念じたのであった。果して神様はこの
新入の下僕に恵みを垂れたまうや否や? そのときであった。 窓ぢかくにおいて突然....
「東京要塞」より 著者:海野十三
ったのであった。五郎造は、探偵帆村の化けこんでいるのとも知らず、正太と名乗るこの
新入りの左官のことを、これは自分の女房の従弟だ、どうか仲よくしてやってくれと、他....
「小公女」より 著者:菊池寛
やかな姿に眼をとめますと、心を惹かれたような様子をしました。 「これが、私の方の
新入生ですか?」と、彼はミンチン女史の方へ振り向きました。「うまく行けばいいです....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
。突如として湧いて出てくる。それが青年期の特調をかたちづくるのである。青年期への
新入者は性慾を抑制する術を知らない。手綱をかけられぬ性慾は恣に荒れまわる。鶴見は....
「世間師」より 著者:小栗風葉
二間には、襤褸布団に裹って十人近くも寝ているようだ。まだ睡つかぬ者は、頭を挙げて
新入の私を訝しそうに眺めた。私は勝手が分らぬので、ぼんやり上り口につっ立っている....
「日本料理の要点」より 著者:北大路魯山人
無修養に由来すると見ねばならないのである。 こういう論法で、あれこれ論ずると、
新入りの諸君は星岡茶寮に来て、その割烹場において、虚と実のいずれを、いかに処理す....