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新入り
「新入り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
新入りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
こやつは近ごろ入牢の者でござるな」 「さようでござる。つい十日になるかならぬかの
新入りでござる」 「ほほうのう。十日ばかりじゃと申されるか。ちっとそれが気にかか....
「癩」より 著者:島木健作
か新らしい患者でも入るのであろうか、などとぼんやり考えていた。 「太田さん、また
新入りですよ。一房です」興奮をおし殺したような村井の声がその時きこえて来た。単調....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
たは隠居と称して、一同の取締り役を勤めるのである。その取締り役の威勢を笠に着て、
新入りの囚人を苦しめるのが、かれらの悪風であった。 「成程、花鳥が名主じゃあ新入....
「蠅男」より 著者:海野十三
ハ台に寝ていた男がムクムクと起きあがって、帆村に剣突をくわせた。 「ああ、おらあ
新入りなんだ。こっちの親分さんに紹介してくれりゃ、失礼ながらこいつをお礼にお前さ....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
で、知っている筈はございません。つまり私の役目と云えばお客様方の相伴役、とりわけ
新入りのお客様方を粗末のないように扱いますのが私の役目でございます」 「へえとん....
「映画雑感(Ⅳ)」より 著者:寺田寅彦
ニーが充分にわからないのは残念であるが、わかるところだけでもずいぶんおもしろい。
新入りの二人を出迎えに行った先輩のスコッチが一人をつかまえて「お前がストーンか」....
「獄中記」より 著者:大杉栄
って来たんですよ。みんなが、あなたの来るのを毎日待っていたんですって、そいで、今
新入りがあったもんですから、きっとあなただろうというんで、ちょっと聞いてくれって....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
ょっと色の生っ白い男でもはいって来れば、みんなして盛んにちやほやする。まったくの
新入りでも、監房や工場のいろんな細かい規則に、少しもまごつくことはない。なにかに....
「東京要塞」より 著者:海野十三
ったのであった。五郎造は、探偵帆村の化けこんでいるのとも知らず、正太と名乗るこの
新入りの左官のことを、これは自分の女房の従弟だ、どうか仲よくしてやってくれと、他....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
――万一の際は、こっちのものだと安心している者もある。
この相良とか小島という
新入りの壮士が連れて来た右の一人の女性。それは、やっぱりわからない。或いは、この....
「道成寺(一幕劇)」より 著者:郡虎彦
ことごとく暴らかなり。若僧を直視するにある敵意を持ちたるが、妙信に向い)ゆうべの
新入りだな。 妙信 (なお不安の姿にて)お前たちは山門の傍にいるはずなのじゃない....
「雑記帳より(Ⅱ)」より 著者:寺田寅彦
を出し、帰るときは裏返して朱字の方を出しておくのである。粗末な白木の札であるから
新入りでない人の札はみんな手垢で薄黒く汚れている。ところが、人によっては姓名の第....
「魔像」より 著者:林不忘
礼してはじめた。 「ともあれ、一年の計はこの元旦にあり、従前《まえかた》のごとく
新入りの若年者に侮られ続けては、余《よ》の仁《じん》は寛容あっても、この妙見の一....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
んきそうな顔を思い浮かべた。あれでこれから春秋《しゅんじゅう》の畳がえをしたり、
新入りの子供のために机を買ってやったりできるから、和尚もよろこぶだろうと思った。....
「日本料理の要点」より 著者:北大路魯山人
無修養に由来すると見ねばならないのである。 こういう論法で、あれこれ論ずると、
新入りの諸君は星岡茶寮に来て、その割烹場において、虚と実のいずれを、いかに処理す....