新参[語句情報] »
新参
「新参〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
新参の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
格子にさして、機織《はたお》りの声が致して居りました時、ふと人を御召しになると、
新参の侍が参りましたが、どう思召したのか、急にその侍に御向いなすって、
「機織《....
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
。 「困ったことになった」 栄之丞もその話を聴いて吐胸《とむね》をついた。まだ
新参の身、殊に年のゆかない妹がこんな粗相《そそう》をしでかしては、主人におめおめ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
屋へいよいよ住み込むことになった。お雪は菓子折を持って文字春のところへ礼に来た。
新参ながらお角はひどく女房の気に入っているという話を聞いて、文字春もまず安心した....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
女中のお嶋という奴をだまして訊いたのですが、この女中は三月の出代りから住み込んだ
新参で、内外の事をあんまり詳しくは知らねえらしいのです。だが、女中の話によると、....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
集めて持っていったところだと聞かされた。顔が売れていればそうでもないのだろうが、
新参者の悲しさで仕方がない。僕はまたハアハア息を切りながら、暗い長廊下を駆けだし....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
禅僧はことごとく禅林の世話に関する何か特別の仕事を課せられた。そして妙なことには
新参者には比較的軽い務めを与えられたが、非常に立派な修行を積んだ僧には比較的うる....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
及びませぬ」 彼は即座に云い切った。それから若党や中間どもを調べたが、かれらは
新参の渡り者で、勿論なんにも知らなかった。次に女中共も調べられたが、かれらは初め....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
しいが、そこらは凡杯で悟っているから、一向に頓着しない。先輩、また友達に誘われた
新参で。……やっと一昨年の秋頃だから、まだ馴染も重ならないのに、のっけから岡惚れ....
「深見夫人の死」より 著者:岡本綺堂
島駅を出発したのである。ことわって置くが、その頃のわたしはまだ学校を出たばかりの
新参者で、二等のお客さまとして堂々と旅行する程の資格をあたえられず、三等列車に乗....
「キド効果」より 著者:海野十三
り、飛上ったという方が当っているかも知れない。何しろ丘数夫は、この研究所では極く
新参者なのであるから。 「この第一図、第二図、第三図の三つを見給え。すべては明瞭....
「黄八丈の小袖」より 著者:岡本綺堂
馗様とお雛様とを組み合せたようなもので、余りに若いお内儀さんが痛々しかった。殊に
新参ながらも入婿の事情を薄々知っているお菊は、五百両の金の型に身を売ったような若....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
の春から再び東京の舞台を踏むことになった。それは歌舞伎座の正月興行で、かれは帰り
新参のお目見得として、「鞍馬山」のだんまりに牛若丸をつとめ、養父菊五郎が木の葉天....
「源之助の一生」より 著者:岡本綺堂
認められ、年増役には先代の坂東|秀調が控えているという形勢となっているので、帰り
新参の源之助を容るる余地もなかったのである。こうして、彼は次第に大歌舞伎から逐わ....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
からはピタリと菓子を食わなくなるという。すきを見て食ったつもりが、ひとつは店主の
新参者教育法にかかっていたのかもしれない。 しかし、ここもすぐやめた。理髪店に....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
脚し、陸相ファルケンハインが参謀総長を兼ねる事になった。彼は軍団長の経験すらなき
新参者で大抜擢である。ファルケンハインは西方に於て頽勢の挽回に努力したが遂に成功....