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「新味〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

新味の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
食魔」より 著者:岡本かの子
、心ある者は、なんだ西洋とてそんなものかと嵩を括らせはしたが当時モダンの名に於て新味と時代適応性を西洋的なものから採入れようとする一般の風潮は彼の後姿に向っては....
不尽の高根」より 著者:小島烏水
た日本最大の裾野が、大空を持ちあげるばかりの力をみなぎらして、若い力から溢れる鮮新味で輝きわたるのを見たことを悦ぶ。 帰りがけに、雨も小止みになったので、自動....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
って成立せるところ、先ず日本としてはもっとも合理的にして大衆的であり、安易にして新味あるところの服装であるかも知れない。 アッパッパといえばもうそれは七、八年....
新時代女性問答」より 著者:岡本かの子
るけれど、それは近代の女性に許されている可成の自由と、女性そのものの普遍化された新味から来る自負心とであって、内容そのものは真の創造や鬱勃たる熱情に乏しいと思い....
坂口流の将棋観」より 著者:坂口安吾
の二人しかおらぬ。 政治界などは全然ダメだ、社会党、共産党といってもその政策の新味に拘らず、政治としては旧態依然たるもの、つまり政治というものは、政策の実施に....
選挙殺人事件」より 著者:坂口安吾
(以下略)」要するに新聞紙上に最も多く見出される再軍備反対要旨につきる。なんらの新味もなく、過激なところもない。おまけに、弁舌は至って冴えない。 「なんのための....
推理小説論」より 著者:坂口安吾
ても師匠なのである。 ほかに川島郁夫という新人が、筆力も軽妙、トリックの構成も新味はないが難が少く、有望である。一番達者のようだ。 探偵小説も、抒情派や怪奇....
街はふるさと」より 著者:坂口安吾
。良いところは、それだけだった。 花づくりの屋敷もちの若い顔役も、想像倒れで、新味もないし、人間的な偉さもない。昔ながらのヨタモノにすぎない。 ヨタモノにエ....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
姫」が附録の巻頭を飾った。その書き出しが素晴しかった。今までに全く知られなかった新味と独特の風格とを併せ備えた名文章である。少年のかれは一読するや直ちに魅惑せら....
あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
の手違いもあって、思うようにいかなかったが、僕は一種の古典の現代化として、多少の新味を盛ったつもりです。 それはそうと、佐藤敬君の装置は、その新味を生かすため....
演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
れも、どうやら、いわゆる「新劇」にもあらず、新派にもあらざる、「大衆的にしてやや新味のあるらしい演劇」を、特に「現代劇」などと銘うつ習慣ができかかつている。怪奇....
バットクラス」より 著者:岡本かの子
を欠いて居る But 階級の人々はこの両者が交感する屈折光線の世界にしばらく楽な新味を貪ろうとする。この錯覚の世界もまた当面に直視するとき立派な事実の認識として....
勝太郎」より 著者:兼常清佐
郎レコードの文句のくだらない事である。文句をどんなに変えても、それで民謡は決して新味を得るものではない。それはかえって鰻の蒲焼を西洋皿に盛って、ナイフとフォクを....
鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
歌漢詩新体韻文の聚宝盆で、口先きの変った、丁度|果実の盛籠を見るような色彩美と清新味で人気を沸騰さした。S・S・Sとは如何なる人だろう、と、未知の署名者の謎がい....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
したのは実は威力ある肩書のためであって、その実質は生残りの戯作者流に比べて多少の新味はあっても決して余り多く価値するに足らなかったのは少しく鑑賞眼あるものは皆認....