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新天地
「新天地〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
新天地の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新生」より 著者:島崎藤村
のをも有《も》たなかった彼に取っては、殆ど応接するに暇《いとま》の無いようなこの
新天地の眺望《ちょうぼう》ほど旅の不自由を忘れさせるものはなかった。
異郷の生....
「聖書の読方」より 著者:内村鑑三
明かである、義の国は義の君が再び世に」とある(彼得後書三章十三節)、而して斯かる
新天地の現わるる時に、義を慕う者の饑渇は充分に癒さるべしとのことである。 矜恤....
「知と疑い」より 著者:寺田寅彦
たとも言われよう。疑って考えかつ自然について直接の師を求めた者にいたって始めて一
新天地を開拓しているの観がある。 読書もとよりはなはだ必要である、ただ一を読ん....
「映画雑感(Ⅲ)」より 著者:寺田寅彦
とがどうしてできないのか。それができたらそれこそほんとうの芸術としての漫画映画の
新天地が開けるであろうと思われる。現在の怪奇を基調とした漫画は少しねらいがはずれ....
「映画雑感(Ⅳ)」より 著者:寺田寅彦
本の風土と人間を描写したような独創的な見地から日本人とその生活にふさわしい映画の
新天地を開拓し創造するような映画製作者の生まれるまでにはいったいまだどのくらいの....
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
。毎日こういう生徒を相手にしているのでは、ウンラートでなくても、どこか他に転向の
新天地が求めたくなるであろうという気がするのであった。 映画では、はじめにウン....
「五色温泉スキー日記」より 著者:板倉勝宣
ところを滑って行くのは愉快である。とめどもなく滑るような気がする。たちまちにして
新天地に達するのだから面白い。眼がだんだん雪に反射されて傾斜が分らなくなってくる....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
はヨーロッパでもまだごく新しいので、日本の学者なぞはほとんど看過している学問上の
新天地と言うべきものです。すなわち生物学と人類学と社会学(社会主義とは異也)との....
「淪落の青春」より 著者:坂口安吾
ソ満国境へ送られた。彼は別れる故郷の土にいさゝかもミレンがなく、兵隊がひらかれる
新天地のように思われたほどであった。 車窓から眺めてきた都市の焼跡にくらべれば....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
たった一度しかなかった。私はこういうところは、半生さんざん歩いてきたから、今さら
新天地を開拓するような興味が起らなかったのである。 今度の巷談に、熱海復興の様....
「推理小説論」より 著者:坂口安吾
荘」は意表をつくトリックによって、軽妙、抜群の発明品であり、推理小説のトリックに
新天地をひらいたものとして、必読をおすすめしたい。 「吹雪の山荘」のトリックほど....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
る。 中村屋は相当に売れている店を譲り受けたのであるから、我々にとっては全くの
新天地でも、店としてはいわゆる代がわりしただけのことであった。新店を出したのとは....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
礼をいう! 遠く別れても友情は変らぬ!」「お互い愉快に活きようではないか!」 「
新天地!
新天地! それが俺を迎えている! 生活は力だ! 俺は知った!」「ふさぎ....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
して中央政府の支配下に合流して自らをコマ人、クダラ人、シラギ人などと云うことなく
新天地の統治者に服従して事もなく生活していたに相違なく、これに反して、すでに日本....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
あぶれ、生活に敗れ、ひと旗あげたいともくろむ人たちにとっては、満州は期待にみちた
新天地だったのである。そんな意味で、私も時代の子であったのかもしれない。 お雪....