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新妻
「新妻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
新妻の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
しゃべり屋伝六ごときがさつ者にいたっては、道灌山に名月がさえようと、座頭の美しい
新妻《にいづま》が目のない夫のためにわが目を泣きはらそうと、ただ伝六には事件があ....
「世相」より 著者:織田作之助
のある美しい生娘に金を出す方が出し甲斐があると思ったのだが、これがいけなかった。
新妻は主人に体を許そうとしなかった。自分は金で買われて来たらしいが、しかし体を売....
「幸運の黒子」より 著者:海野十三
が五年前なら五千円の貯金があった。その年の暮れ、三千円というものを費《つか》って
新妻を持った。その細君はさらに次の年に慢性病になり、転地療養をすることになって残....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
出の糸口が見つかったように苦笑いをした。 「よく飲んで騒いだもんだ。そうだ、私は
新妻の事を考えている。しかし私が貰おうとする妻は君らには想像も出来ないほど美しい....
「蠅」より 著者:海野十三
彼は間もなく、新邸の中にまたもう一つ新しく素晴らしいものを加えた。それは生々しい
新妻であることは云うまでもあるまい。 新世帯というのを持ったものは誰でも覚えが....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
しい感情に打たれた。一番最後に歌った意味は、『老母は愛児の帰りを待ちわび、紅粧の
新妻淋しく空閨を守る。』というようなものである。 ――恐らくあのデボチンは、農....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
す。 力が、男に足りないで、殺させた女を前妻だ、と一人|極めにして、その上に、
新妻を後妻になれ、後妻にする、後妻の気でおれ、といけ洒亜々々として、髪を光らしな....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
楽と精力とを奪い去ってゆくかのように、エドヴィナ伯爵の健康は日ごとに衰えてきた。
新妻のガブリエルは夫の心配の原因をどうかして探り知ろうとして、あらゆる手段を尽く....
「稚子法師」より 著者:国枝史郎
どとも云った。 しかし主水はそんな時只寂しく笑うばかりで慰められた様子も無く、
新妻を迎えようとも云わなかった。 その中突然彼の姿が、奈良井の里から見えなくな....
「博物誌」より 著者:岸田国士
んのちょっとしたことに、金切声を張りあげて凱歌を奏する――しかし相手は、折も祈、
新妻を迎える。そして空高く、村の婚礼を告げ知らす。 雄鶏は妬ましげに蹴爪の上に....
「血ぬられた懐刀」より 著者:国枝史郎
きながら現われた。 近江をさして行くらしい。 その先頭に歩いて行くのは、新婿
新妻を想わせるところの、梶太郎とそうして萩野であった。 肩と肩とを寄せ合って、....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
うものを知らず、金瓶梅もチャタレイ夫人すらも読破した形跡がないのだね。結婚初夜に
新妻をモテナス何らの技術にも不案内であったそうだ。 中山しづ女の答弁書に曰く、....
「髷」より 著者:上村松園
きな夢に考えて憧れていたから、花嫁になると、すぐにその髪を結って、 「私は幸福な
新妻でございます」 と、その髪の形に無言の悦びを結びつけてふいちょうしてあるい....
「百喩経」より 著者:岡本かの子
術を取捲いた花嫁を前に家族一同が心配そうな顔を並べた。 結婚後七日目に作太郎は
新妻を連れて妻の実家を訪問したのだった。媒酌結婚ではあったが彼はその妻もその実家....
「曲亭馬琴」より 著者:邦枝完二
た黄表紙「心学早染草」の草稿が、まだ予定の半数も書けないために、扇屋から根引した
新妻のお菊《きく》と、箱根の湯治場廻りに出かける腹を極めていたにも拘らず、二日が....