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新婚
「新婚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
新婚の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「影」より 著者:芥川竜之介
が、蓋の裏に彫った文字《もじ》は、房子のイニシアルではないらしい。
「これは?」
新婚後まだ何日も経たない房子は、西洋|箪笥《たんす》の前に佇《たたず》んだまま、....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
エスボールの選手だった、その上道楽に小説くらいは見る、色の浅黒い好男子なのです。
新婚の二人は幸福に山の手の邸宅に暮している。一しょに音楽会へ出かけることもある。....
「浜菊」より 著者:伊藤左千夫
程心持も変る。今度のは男だから親父が一人で悦んでるよ」 「一昨年来た時には、君も
新婚当時で、夢現《ゆめうつつ》という時代であったが、子供二人持っての夫婦は又別種....
「幸運の黒子」より 著者:海野十三
筋書どおりに、唐崎さんといつしか同棲《どうせい》するようになった半平だった。
新婚旅行も唐崎さん――ではない新妻みどりの稼ぎ貯《た》めた財布のお陰で南伊豆《み....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
そうです」 「お話はどんな種類のことですか」 「そ、それは、まア早く言えば僕等の
新婚生活をひやかしていたのです」 「ハア、なるほどそうですか。奥様はどちらにいら....
「心臓盗難」より 著者:海野十三
た。代用心臓の方は烏啼が持って帰った。二時間後に、新郎仁雄と新婦西枝は紐育へ向け
新婚移住の旅に出発していた。 その後、賊烏啼が、あべこべに袋探偵を追駆けまわしているという噂である。....
「雷」より 著者:海野十三
がいいかもしれない。とにかく、この家は素敵だぜ」 まだ子供のない二人は、いつも
新婚夫婦のように若々しくて、仲がよかった。 「オイオイ、ちょいと上って来てみろ、....
「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
吉郎はいよいよ強豪ぶりを発揮していった。しかも万吉郎の心の隅には、黄いろく萎びた
新婚早々のころ、一度ヒルミ夫人に対して抱いた恐怖観念がいつまでも汚点のようにしみ....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
う。だもんだから、つい、その頃、法学士さんに、余所からお嫁さんが来て、……箱根へ
新婚旅行をして帰った日に頼まれて行って、初結いをしたって事を……可ござんすか……....
「縷紅新草」より 著者:泉鏡花
云った。 ――聞くとともに、辻町は、その壮年を三四年、相州|逗子に過ごした時、
新婚の渠の妻女の、病厄のためにまさに絶えなんとした生命を、医療もそれよ。まさしく....
「橋」より 著者:池谷信三郎
コフのでもなく、まったく自分たちの新らしいものであることに驚いた。部屋の戸口に、
新婚の夫婦の靴が、互いにしっかりと寄り添うようにして、睦しげに取り残されていた。....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
委細の事情を知って居る私には、あの美しいお顔の何所やらに潜む、一|種の寂しさ……
新婚を歓ぶというよりか、寧しろつらい運命に、仕方なしに服従していると言ったような....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
ひとりお桂さんの姿を、肩を、褄を、帯腰を、彩ったものであった。 この夫婦は――
新婚旅行の意味でなく――四五年来、久しぶりに――一昨日温泉へ着いたばかりだが、既....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
だでつくった肉汁のなかを泳いでいる。家鴨は皿の上に二羽ずつきちんと並び、きれいな
新婚夫婦のようであり、葱のソースがたっぷりとかけてある。食用豚を見ると、彼は未来....
「消えた霊媒女」より 著者:大倉燁子
かも知れません。実際これから熱海で静養させる妻と二人きりの生活のことを考えると、
新婚当時の悦びをまた繰り返している気持でした。が、後で考えると熱が昇らないという....