新屋[語句情報] » 新屋

「新屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

新屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
心中浪華の春雨」より 著者:岡本綺堂
た。大宝寺町の大工庄蔵の弟子で六三郎《ろくさぶろう》という今年十九の若者が、南の新屋敷《しんやしき》福島屋の遊女お園《その》と、三月十九日の夜に西横堀で心中を遂....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ればならぬのだから、気の毒だが今晩中に屋敷までとどけてくれ」 その屋敷は新宿の新屋敷で、細井といえばすぐに判るとのことであった。どこへか持参するというからは、....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
出した。 「あれはたしか文久三年とおぼえています。なんでも六月の末でした。新宿の新屋敷……と云っても、今の若い方々は御存知ないかも知れませんが、今日の千駄ヶ谷の....
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
げである。 老人は語った。 これはこゝから余り遠くないところのお話で、新宿の新屋敷――と云っても、あなた方にはお判りにならないかも知れませんが、つまり今日の....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
った。 仮面の城主はその靄の中を、下へ下へと下って行った。 古関、飯田、梯、新屋、点々と小さな部落があった。彼は部落を故意と避け、先へ先へと進んで行った。 ....
少年時代」より 著者:幸田露伴
私は慶応三年七月、父は二十七歳、母は二十五歳の時に神田の新屋敷というところに生まれたそうです。其頃は家もまだ盛んに暮して居た時分で、畳数....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
、食事のたびに隠居所から母屋へ通っていた。 馬籠の本陣は二棟に分かれて、母屋、新屋より成り立つ。新屋は表門の並びに続いて、すぐ街道と対い合った位置にある。別に....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
も異状がない。そのことに、半蔵はやや心を安んじて、やがて自分の屋敷内にある母屋と新屋の間の細道づたいに、裏の隠居所の方へ行った。階下を味噌や漬け物の納屋に当てて....
縮図」より 著者:徳田秋声
井楼|界隈の米沢町から浜町、中洲が七分で、残り三分が源冶店界隈の浪花町、花屋敷に新屋敷などで、大観音の裏通りの元大阪町では、百尺のほかにやっと二三軒あるくらいだ....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
に住んだ六年の間に、目通りに木羽葺が一軒、麦藁葺が一軒出来た。最初はけば/\しい新屋根が気障に見えたが、数年の風日は一を燻んだ紫に、一を淡褐色にして、あたりの景....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
髪が長けりゃ女じゃ、と合点して、さかりのついた犬同然、珠を頂いた御恩なぞも、新屋の姉えに、藪の前で、牡丹餅半分分けてもろうた了簡じゃで、のう、食物も下されば....
鴫つき」より 著者:寺田寅彦
風で立止っていると、女の子は馬の腹をくぐって前へまわってまたダーダーと云いながら新屋敷の方へ引いて行った。鴫はやっぱり見えぬらしい。要太郎も少しだれ気味で網を高....
アド・バルーン」より 著者:織田作之助
たこともあるが、五年後の再会を思いだしたので、ふたたび発奮して九州へ渡り、高島、新屋敷などの鉱山を転々とした後、昨年六月から佐賀の山城礦業所にはいって働いている....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
ぜ。私が九ツ十ウくらいの時まで、其奴が伯父伯母の姪の婿の嫁入さきの忰の孫の分家の新屋だというのを、ぞろぞろと引率して、しなくも可い、別院へ信心参りに在方から出掛....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
者が陰陽師となっていたのであることは疑いを容れぬ。 またその高御門町から東、西新屋町より東北に向かって中新屋町に通ずる小路を、もと聖が辻子といった。『坊目考』....