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「新年〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

新年の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
羅生門の後に」より 著者:芥川竜之介
なってしまった。 それが彼是《かれこれ》一年ばかり続く中に、一度「帝国文学」の新年号へ原稿を持ちこんで、返された覚えがあるが、間もなく二度目のがやっと同じ雑誌....
玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
いたぎり、何も言わずに狸寝入《たぬきねい》りをした。甲野は彼の枕もとに婦人雑誌の新年号をひろげ、何か読み耽《ふ》けっているらしかった。玄鶴はやはり蒲団《ふとん》....
不思議な島」より 著者:芥川竜之介
い、間に合わない』と駈けまわっていました。」 老人「それはさもありそうですね。新年の大市も直《じき》ですから。――町にいる商人も一人《ひとり》残らず血眼《ちま....
奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
の先が、赭《あか》い色に変っていたのだった。 十一 妾宅の新年は寂しかった。門には竹が立てられたり、座敷には蓬莱《ほうらい》が飾られたりし....
年末の一日」より 著者:芥川竜之介
さました。それは書斎と鍵の手になった座敷の硝子戸《ガラスど》の音らしかった。僕は新年号の仕事中、書斎に寝床をとらせていた。三軒の雑誌社に約束した仕事は三篇とも僕....
早春」より 著者:芥川竜之介
か何かに勤めている。三重子もとうに結婚したらしい。小説家堀川保吉はある婦人雑誌の新年号の口絵に偶然三重子を発見した。三重子はその写真の中に大きいピアノを後ろにし....
去年」より 著者:伊藤左千夫
ってくれればよいがと思っていると、息はく間もなく、かねて病んでおった田舎の姉が、新年そうそうに上京した。それでこれもまもなく某病院で死んだ。姉は六十三、むつかし....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
もこなかった。わが航空隊がサイパンへなぐり込みをかけた故か。それとも敵の方で歳末新年は生活に忙しいせいか。 私は壕に寝て、暁を迎えた。壕に寝るは寒く、身体が痛....
獄中消息」より 著者:大杉栄
知れんが。いいおみやを持って帰るからと、そう言って置いてくれ。 雑誌はいかが。新年号は無事だったかな。少々書きすぎたように思ったが。とにかくもうかれこれ、二月....
故郷」より 著者:井上紅梅
名づけたわけも知っていた。彼は仕掛罠で小鳥を取ることが上手だ。 わたしは日々に新年の来るのを待ちかねた。新年が来ると閏土も来るのだ。まもなく年末になり、ある日....
『地球盗難』の作者の言葉」より 著者:海野十三
それも将来の科学小説の一つの型になるものだと思っている。これが載ったのは或る年の新年号だった。そのとき紙上に八篇ほどの小説が載り、そしてどの作品が一番よかったか....
人造物語」より 著者:海野十三
の人造人間が、ようやく、その存在を認められかけて来たようだ。 本誌「新青年」の新年号に、「人造人間殺害事件」という探偵小説が出たのも、その一つ。前号には畏敬す....
昔のことなど」より 著者:上村松園
い記憶は私の十六、七のまだ松年先生の塾に居た頃の思い出のようです。その頃如雲社の新年大会が毎年一月十一日に円山公園で開かれていましたが、私も社中の人達につらなっ....
西航日録」より 著者:井上円了
の余興なり。もって「船中無新聞寒尽不知年」(船中では新しい情報もなく、寒さもなく新年のことも知ることなし)の境界を見るべし。午前十時、三人相携えて上陸。余は領事....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
除夕を送るは今回をはじめとす。 明治四十五年一月一日(元旦)、晴れ。朝、船中に新年拝賀式あり。船長の発声にて両陛下の万歳を三唱しおわり、雑煮を味わい屠蘇を傾け....