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新店
「新店〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
新店の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
莨入《たばこいれ》を見せろ」 友「まアお掛け遊ばせ、好《よ》いお天気様で、エー
新店《しんみせ》の事で、エー働きますが御贔屓《ごひいき》を願います」 士「あゝ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
》も暗い顔をして控えていた。下総屋は五年ほど前からここに開業したもので、土地では
新店の方であるが、商売の仕方が手堅いというので、近所の評判は悪くなかった。主人の....
「夫婦善哉」より 著者:織田作之助
と顔とで剃刀問屋から品物の委託《いたく》をしてもらうと瞬《またた》く間に剃刀屋の
新店が出来上った。安全剃刀の替刃《かえば》、耳かき、頭かき、鼻毛抜き、爪切《つめ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
! 聞きゃ鈴文店で子飼いからの番頭だという話だ。その番頭がひと月まえに暇をとって
新店をあける。あけたあとで千百三十両の大穴がわかった。わかったその大穴は、わたし....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
ルの音が隣の家まで通ずる仕掛になっている。安二郎はのっそりと腰を上げて廊下伝いに
新店の二階へ出て、階段を降り、夏の土用以外に脱したことのない黒い襟巻を巻いた顔を....
「わが町」より 著者:織田作之助
いきに」 夫婦がかりで、薄気味悪いくらいサーヴィスを良くしたが、人気が悪いのか
新店のためか、その日は十五人客が来ただけで、それも殆んど替刃ばかり、売上げは〆め....
「私の父」より 著者:堺利彦
十円の値打ちがあった。子供としては大金であった。私はすぐにそれを持って町に行き、
新店という店で、唐紙と白紙をたくさん買った。たくさんと言っても五銭か十銭かだった....
「一坪館」より 著者:海野十三
にぎやかになっていった。それと競争のように、裏通りの方も日に日に町並がかわって、
新店があちらにもこちらにも開店祝いのびらをにぎやかにはりだした。「銀座が復興した....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
って、神保町辺へ用達においでなさいましたお帰りがけ、ご散歩かたがた、「どうだい、
新店は立行くかい。」と最初から掛構いなくおっしゃって。――こちらは、それと聞きま....
「窃む女」より 著者:黒島伝治
は小さい両手で、母親を殴りつけた。 「よし、よし、じゃ、もうそうするでない。晩に
新店へでも行って来てあげるから。」 お昼から、お里が野良仕事の為初に、お酒と松....
「夫人利生記」より 著者:泉鏡花
のを、とんと途方に暮れております。やっと昨年、真似方の細工場を持ちました。ほんの
新店でござります。」 「もし、」 と、仕切一つ、薄暗い納戸から、優しい女の声が....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
りゃ附合がむずかしい? べらぼうめ、憚んながら大橋からこっちの床屋はな、山の手の
新店だっても田舎の渡職人と附合はしねえんだ、おともだち、お気の毒だが附合はこっち....
「娘」より 著者:岡本かの子
模造品も扱っているが、根に模造品に対する軽蔑があるのが商法のどこかに現れ、時代的
新店の努力には敵わない。結局店を小規模にして、自分に執着のある本鼈甲の最高級品だ....
「早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
すべての点に一段級が上だという事は、何人も認めずにおられないだろう。例えば老舗と
新店という感じの相違のようなものであろうか、矢張り肴町の電車路を越えてから、はじ....