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新形
「新形〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
新形の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「父」より 著者:芥川竜之介
らしい男の靴《くつ》を、パッキンレイだと批評した。これは当時、マッキンレイと云う
新形の靴が流行《はや》ったのに、この男の靴は、一体に光沢《つや》を失って、その上....
「風の便り」より 著者:太宰治
いるのです。いままでの小説の形式に行きづまって、うんざりして、やっとこんな冒険の
新形式を試みる事になったのですが、どうやら、きょうで物語の三分の二まで漕《こ》ぎ....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
ち上がった事実では決してない。皆勝ちたい勝ちたいの勇猛心の凝《こ》ってさまざまの
新形《しんがた》となったもので、おれは手前じゃないぞと振れてあるく代りに被《かぶ....
「俳諧瑣談」より 著者:寺田寅彦
うな意見をもった人も少なくないようである。 これに対立してまた、映画的な連句の
新形式を予想することも可能である。これが、もしうまく行ったら、このほうはきっと現....
「大阪を歩く」より 著者:直木三十五
のは、その内に、忘れ去られてしまうであろう。別に、惜しくも無いが講談というものは
新形式に於て、もっと盛んになってもいい。 花月亭九里丸は、私の小さい時分、彼の....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
言葉乃至文章が決して記号定式化されたものを中心に出来ない所以を説明したから、この
新形式論理学の主張の狭量さや制限は云わなくても明らかな筈だが、それだけではなく、....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
一つの契機に他ならない。あたかも粛軍行程が、この実際的な――持続的耐久的な――革
新形態にとって是非必要だったもう一つの契機であると全く同じにだ。 軍部と政党、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
しゃらずに」 「どうも恐縮でゲス。おやおや、昔模様謎染《むかしもようなぞぞめ》の
新形浴衣《しんがたゆかた》とおいでなすったね。こんなのを肌につけると、金助身に余....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
ゆきも長く紋は細輪、そうして襦袢は五分長のこと、下着は白糸まじりの黒八丈、中着は
新形の小紋類、そうして下駄は黒塗りの足駄、大小は極上の鮫鞘で、柄に少し穢れめをつ....
「西瓜」より 著者:永井荷風
なくなった。そして絵巻物に見る牛車《ぎっしゃ》と祭礼の神輿《みこし》とに似ている
新形の柩車《きゅうしゃ》になった。わたくしは趣味の上から、いやにぴかぴかひかって....
「夏の町」より 著者:永井荷風
格子《おとわやこうし》や水玉や麻の葉つなぎなど、昔からなる流行《はやり》の浴衣が
新形《しんがた》と相交って幾枚となく川風に飜っている。其処《そこ》から窓の方へ下....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
「重盛諫言」を上演。団十郎の重盛は毀誉相半ばしたるが、いわゆる「活歴」なる史劇の
新形式は、この頃よりおいおいに芽を噴きたるなり。 ○五月、市川|女寅が本郷の春木....
「かもめ」より 著者:神西清
場がないじゃ、話になるまい。 トレープレフ だから、新しい形式が必要なんですよ。
新形式がいるんで、もしそれがないんなら、いっそ何にもないほうがいい。(時計を見る....
「濹東綺譚」より 著者:永井荷風
達の蔭に姿をかくし、溝の此方《こなた》からお雪の家を窺《のぞ》いて見ると、お雪は
新形の髷を元のつぶしに結い直し、いつものように窓に坐っていた。と見れば、同じ軒の....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
かんずく仏人は自己が親しく目撃する変化をほとんど意識せず、また諸種の例証に徴して
新形式を組織的に完成する事にあまり意を用いざりし事実を窺い得る」とデルブリュック....