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新曲
「新曲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
新曲の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「女の決闘」より 著者:太宰治
SCHUBIN 「アルフォンス・ド・ステルニイ氏は十一月にブルクセルに来て、自ら
新曲悪魔の合奏を指揮すべし」と白耳義《ベルギー》独立新聞の紙上に出でしとき、府民....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
昔のことを考える身となったことが不思議にさえ思われた。このごろは学校でオルガンに
新曲を合わせてみることに興味をもって、琴の六段や長唄の賤機などをやってみることが....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
し、表装して貽った。勝久はこの歌に本づいて歌曲「松の栄」を作り、両国|井生村楼で
新曲開きをした。勝三郎を始として、杵屋一派の名流が集まった。曲は奉書摺の本に為立....
「今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
しいひびきを出そうとしている。このような努力をしている人々によって試みられている
新曲やエチュードは小規模なものではあるが今日の日本人に親しい感覚を与える。 三....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
江戸の人で、新内を業としていたが、大阪で薩摩説教節を聞いて、これを新内と調和して
新曲をはじめ出した。
この岡本の女弟子たちによって源氏節なるものが生れんとして....
「『新訳源氏物語』初版の序」より 著者:上田敏
俗の書といわんよりも、むしろ現代の詩人が、古の調を今の節奏に移し合せて、歌い出た
新曲である。これはいわゆる童蒙のためにもなろうが、原文の妙を解し得る人々のために....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
は、きわめて愉快なことだった。それらの音楽会の準備と、そこで演奏しようと思ってる
新曲の創作とに、彼はすっかり没頭して、ついに煩わしい思い出を忘れてしまった。ザビ....
「妾宅」より 著者:永井荷風
であるといわねばならぬ。珍々先生が帝国劇場において『金毛狐《きんもうこ》』の如き
新曲を聴く事を辞さないのは、つまり灰の中から宝石を捜出《さがしだ》すように、新し....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
この伏見城の土木へ日稼ぎに来る労働者の数だけでも、千人に近かった。その多くは、
新曲輪の石垣工事にかかっているのである。伏見町はそのせいで、急に、売女と馬蠅と物....
「脚」より 著者:吉川英治
のいい老旗本が、正面の脇息からそういって、 「きょうは、社中が寄って、渫いやら、
新曲の評をし合うているのじゃ。ゆるりと、遊んでゆけ」 「いつも、お弁当の御註文を....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
酒は酒屋によい茶は茶屋に 女郎は大阪の新町に 是などもたしかにまた、遠い昔の
新曲であったろう。それをこの婆さんは聴いて覚えていたのである。酒が自由になると酒....
「古い暦」より 著者:長谷川時雨
漱石先生も、書斎で打解けて、打解けた話をしてくださった。鴎外先生は、坪内さんが「
新曲浦島」を許すのならば、私は史劇「曾我」を書いてやろうと大乗気、漱石先生は、森....