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「新本〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

新本の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
放浪」より 著者:織田作之助
たんで売り歩く。かと思うと、キング、講談倶楽部、富士、主婦の友、講談雑誌の月遅れ新本五冊とりまぜて五十銭《オテカン》、これは主に戎橋通りの昼夜銀行の前で夜更けの....
一円本流行の害毒と其裏面談」より 著者:宮武外骨
本年六月頃の事である、一円本の第一巻より六巻までとか、第一編より四編までとか云う新本がゾッキ屋の手を経て、少しずつ、各地の古本屋に出た時、大阪の新本取次書店が連....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
た。 古本屋もすっかり跡片なし。あの夥しい埃の積んだ本が皆焼けたかと長歎した。新本にちょっとさわると、本のあつかい方がよくないといってえらく叱りつける本屋があ....
読書法」より 著者:戸坂潤
はごく新しい新刊と共に、又約十年以上も旧い古本に対しても動く。 私は古くなった新本よりも、本当の古本がすきで(恐らく安価いことがそういう審美感を産むのだろう)....
日は輝けり」より 著者:宮本百合子
だとでも思ったときのほか、価切《ねぎ》るということが出来なかった。古本屋――彼は新本を買うだけの余力を持たない。――に対しては、或る点からいえば馬鹿正直だともい....
春桃」より 著者:宮本百合子
のことがすぐ思い浮んだ。全く違う好奇心を感じた。ぬき出してみると、その「春桃」は新本ではなく、誰かが金沢市の本屋で買ったものであった。そして、この本屋かどこかへ....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
業者は新刊本がその場で売れることを当然としている。実際、数カ月前に出た本は、もう新本屋の店頭にはない。時間をつぶして古本屋をあさらねばならぬ。之は委託販売制度の....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
での宴席、温泉場行きもみんな断わって留守番を望んだ。出入りの貸本屋にお金を出して新本をかわせ、内密《ないしょ》で読んで、直きにやってしまうので、彼は注文次第で、....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
眺める人々が、思い出す思い出はどうでしょう。 本のこと、「女一人大地をゆく」は新本がないのです。古がなかなかない。私のは線だらけ。そのためにおくれている次第で....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
郎筆「少女立像」の絵はがき)〕 三笠の『風に散る』、『廿日ねずみと人間』などは新本はないでしょう、念のためききますが。古ででも心がけます、私も読みたかったから....
わが寄席青春録」より 著者:正岡容
規律面にやって来るのだからまったくどうにもやりきれなかった。私は友だちの顔の利く新本屋から本を買っては友だちの帳面につけさせ、こちらはすぐそれを古本屋で金に代え....
私の要求する探偵小説」より 著者:平林初之輔
私も以前にはだいぶ探偵小説を耽読《たんどく》したことがあった。四五年前までは新本でも丸善で二十五銭で買えた菊版の六片版《シックスペンスエディション》を十銭位....
放浪」より 著者:織田作之助
、三冊十五銭で如何にも安いと郊外の住宅を戸別訪問して泣きたん友、講談雑誌の月遅れ新本五冊とりまぜて五十銭、これは主に戎橋通の昼夜銀行の前で夜更けて女給の帰りを当....
『唯研ニュース』」より 著者:戸坂潤
町通りを一通り歩いて見たけれども、どうも何かしら楽しまない。それに途々古本屋にも新本屋にも寄って見たが『唯研』を売っている店さえが一軒も見当らなかった。心はいよ....
早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
木屋などと並び称せられていた武田芳進堂は、その後次第に様子が変って今ではすっかり新本屋になってしまった。 その代り夜の露店に古本屋が大変多くなった。これは近頃....