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新来
「新来〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
新来の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ゼラール中尉」より 著者:菊池寛
、カフェー・オートンヌでは、ゼラール中尉は決して一人ではなかった。彼と向いあって
新来のガスコアン大尉が座っていた。二人は快活に話しながら、幾度も、リキュールをほ....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
名とは、まずまず聴けばままごとのような話である。ダネックと折竹は、その日の夕がた
新来者の宿を訪れた。
そこは、折竹と懇意な漢人の薬房で、元肉、当帰樹などの漢薬....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
子の上に乗りだしたかと思うと、こっちの方をためつすがめつ見る様子である。とうとう
新来の僕に見当をつけたらしかった。僕は身体が竦むように感じた。 「ああ、ちょいと....
「食魔」より 著者:岡本かの子
伝い、この学商の家庭には檜垣の伯母のようなもの以外出入りの人物は極めて少かった。
新来とはいえ蛍雪に取って鼈四郎は手に負えない清新な怪物であった。琴棋書画等趣味の....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
そうか、俺も病人だ」 で、足音は近付いて来た。 「仲間にしてくれ、俺は寂しい」
新来の病人は蹲ったらしい。 「ああいいとも、一緒にいよう」 これで話は絶えてし....
「観画談」より 著者:幸田露伴
悪いものであった。蔵海は世間に接触する機会の少いこの様な山中にいる若い者なので、
新来の客から何らかの耳新らしい談を得たいようであるが、和尚は人に求められれば是非....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ついて来た。二人が西向きの仲の間の障子の方へ行けば、そこへも来た。この黒毛の猫は
新来の人をもおそれないで、まだ半分お客さまのようなお民の裾にもまといついて戯れた....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
は分らぬが、少くとも大崎領に政宗の電話が開通して居たことは疑無い。サア木村父子が
新来無恩の天降り武士で多少の秕政《ひせい》が有ったのだろうから、土着の武士達が一....
「恐竜島」より 著者:海野十三
《ひ》の光のまぶしさ。わわんわわんと反響する波の音。はじめてこの光景を見る四人の
新来者たちは、みんな顔色をかえた。 「すごいところがあったもんだ」 「地球の上に....
「第四次元の男」より 著者:海野十三
ってくれよう!) わたくしの邪心は、勃々としておさえがたく、ついにまたしても、
新来の男女が、ぴったりとより添っているあたりを目がけて、どすんと突き当った。その....
「死者の書」より 著者:折口信夫
、姫の若い父は、近代の時世装に思いを凝して居た。その家に覲ねて来る古い留学生や、
新来の帰化僧などに尋ねることも、張文成などの新作の物語りの類を、問題にするような....
「ガルスワーシーの家」より 著者:岡本かの子
に持って来る間に景子達はガルスワーシーの左側へ椅子を寄せて陽射しを自分達の顔から
新来の印度女達の面上へ譲る。此の五人の印度女の内で一段|際立って見えるカシミヤ代....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
漬ですもんな。まだ野菜漬もあったろが。うむ、そりそり。」と、またもう一つの鑵詰を
新来の客に出させる。 「こりば、先生に上ぐっちいいよらす。食べて見なはっとよか。....
「融和促進」より 著者:喜田貞吉
て、わが日本民族は成立したのであります。そしてそこにもはや先住の土人もなければ、
新来の帰化人もなく、ことごとく融解和合して同一の日本民族となっているのであります....
「融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
ことが容易でありますが、交通通信の至って不便な古代にあっては、土着人がまずもって
新来者に対して、軽蔑の目をもってこれを見るのも、やむをえぬ次第でありました。そこ....