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新漬
「新漬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
新漬の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旧主人」より 著者:島崎藤村
こわ》して二度も三度も結わせ、夜食好みをなさるようになって、糠味噌《ぬかみそ》の
新漬に花鰹《はながつお》をかけさせ、茶漬を召上った後で、「もっと何か甘《おい》し....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
んよ。」 酒のさかな。胡瓜もみに青紫蘇。枝豆。到来物の畳みいわし。それに茄子の
新漬け。飯の時にとろろ汁。すべてお玉の手料理の物で、金兵衛は夕飯に吉左衛門を招い....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
また、まだ娘のような手つきで、茄子の芥子あえなぞをそのあとから運んで来る。胡瓜の
新漬けも出る。 「せっかく、お師匠さまに寄っていただいても、なんにもございません....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
さまれてあった。菓子は好物のうぐいす餅、菜は独活にみつばにくわい、漬け物は京菜の
新漬け。生徒は草餅や牡丹餅をよく持って来てくれた。 利根川の土手にはさまざまの....
「うつり香」より 著者:近松秋江
うか」 と、いいながら、私は、久しぶりで口に馴れたお前の手で漬けた茄子と生瓜の
新漬で朝涼の風に吹かれつつ以前のとおりに餉台に向い合って箸を取った。 「あなた、....
「黴」より 著者:徳田秋声
もなくなったし、三度三度のお菜も材料が豊かになった。これまでに味わったことのない
新漬けや、かなり複雑な味の煮物などがいつも餉台のうえに絶えなかった。長いあいだ情....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
したところ、或日の夕暮に食事の支度も出来て、糠漬を出そうと手を入れた時に、亭主は
新漬がいいといい、継母は古漬がいいといういさかいが始まりました。 ああいやだ、....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
まだらしい、三や何でもよいほどに御膳を其方へこしらえよ、湯豆腐に蛤鍋とは行かぬが
新漬に煮豆でも構わぬわのう、二三杯かっこんですぐと仕事に走りゃれ走りゃれ、ホホ睡....