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新玉の
「新玉の〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
新玉のの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
。 揚り凧 一度は世に捨て果てて顧みられざった名物の凧も、この両三年已来再び
新玉の空に勇ましき唸りを聞かせて、吾儕の心を誘るは何よりも嬉しい。 昔時は大の....
「新春偶語」より 著者:寺田寅彦
新玉の春は来ても忘れられないのは去年の東北地方凶作の悲惨事である。これに対しては....
「新年雑俎」より 著者:寺田寅彦
。 二、三軒廻って吸物の汁だけ吸うのでも、胸がいっぱいになってしまう。そうして
新玉の春の空の光がひどく憂鬱に見えるのである。 子供の時分の正月の記憶で身に沁....
「大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
笠の奥から下手な謡を細々うたわなければならなかった。 こうして道中で年も暮れ、
新玉の年は迎えたが、共に祝うべき人もない。 九州の地へはいっても駕籠と馬とは止....
「三甚内」より 著者:国枝史郎
城主五十二万石、松平美濃守のお邸は霞ヶ関の高台にあったが、勾坂甚内は徒党を率い、
新玉の年の寿に酔い痴れている隙を窺い、金蔵を破って黄金を持ち出した。 「いや春先....
「戯作者」より 著者:国枝史郎
に据風呂桶を次第に高く持ち上げたが、ヌッと裾から顔を覗かせると、 「一夜明ければ
新玉の年、初湯を立てようと存じやしてな、風呂桶を借りて参りやした。そこで何と滝沢....
「魔都」より 著者:久生十蘭
十、失神しなければよいが。
六、「鶴の子石鹸」の事
並に博士の怪弁の事
新玉の年たちかえる初春の朝、大内山の翠松に瑞雲棚引き、聖寿万歳を寿《ことほ》いで....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
でいるほか思案もないわ」 さるほどに―― と、古典はいとかんたんに書いている。
新玉の年立ち帰れども 内裏には朝拝もなし 節会もおこなはれず 京、白河には 家を....