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「新郎〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

新郎の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
蠅男」より 著者:海野十三
揃って大阪へ里帰りするのでっせ」 などと、朗らかな餞けの言葉はあとからあとへと新郎新婦の上に抛げられる。 やがて、列車は出るらしく、ホームのベルはけたたまし....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
をもって来て下さる。哲男の熱、少し下がりし由。シズエさんの婚礼は十二月二十一日に新郎の郷里にて盃してすみし由。 十二月二十八日(土) ◯暮なれどのんびりなり。....
心臓盗難」より 著者:海野十三
安東の胸には元の心臓がついていた。代用心臓の方は烏啼が持って帰った。二時間後に、新郎仁雄と新婦西枝は紐育へ向け新婚移住の旅に出発していた。 その後、賊烏啼が、....
奇賊悲願」より 著者:海野十三
を握って放さなかった。 眷族や仲間が百名ちかく集っての盛大な酒宴が開かれ、盃は新郎新婦へ矢のようにとんだ。 宴の半ばに二人連れの客が、新郎の前にぴたりと座っ....
ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
変えて、ヒルミ夫人の花婿に納まっているとは気がつかなかった。そこでこの奇妙な新婦新郎は、誰も知らない秘密に更に快い興奮を加えつつ、翠帳紅閨に枕を並べて比翼連理の....
歯車」より 著者:芥川竜之介
ていたらしかった。僕はテエブルの隅に坐り、ナイフやフォオクを動かし出した。正面の新郎や新婦をはじめ、白い凹字形のテエブルに就いた五十人あまりの人びとは勿論いずれ....
」より 著者:織田作之助
にか思ってかきゅうに頭痛を触れて、祝言の席へも顔を見せない、お定は寺田屋の後妻で新郎の伊助には継母だ。けれども、よしんば生さぬ仲にせよ、男親がすでに故人である以....
蜜柑」より 著者:芥川竜之介
の憂鬱を慰むべく、世間は余りに平凡な出来事ばかりで持ち切っていた。講和問題、新婦新郎、涜職事件、死亡広告――私は隧道へはいった一瞬間、汽車の走っている方向が逆に....
豆腐買い」より 著者:岡本かの子
思議な美にうたれた。 まわりのものの心配するほどのこともなく二人は日本人同志の新郎新婦のように順当に半年を過した。アンリーの覚束ない日本語。お京さんの覚束ない....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
れ目が黄ばんだ……兄妹分の新夫人、お洲美さんの手が届かないようで、悪いけれども、新郎、膏が多いとお心得下さいまし。――綾織の帯で、塩瀬紺無地の袴。総ついた、塗柄....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
の様子じゃあ、総領の娘というのが、此地で縁着いたそうだから、その新婦か、またその新郎なんのッてのが、悪く新聞でも読んでいて――(お風説はかねて)なぞと出て来られ....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
。葬式はこれに反し、必ず午後に執行するなり。三時前後最も多し。 結婚の当日は、新郎まず、あらかじめ期するところの寺院に至りて新婦の来たるを待つ。そのとき音楽を....
扉の彼方へ」より 著者:岡本かの子
十も過ぎているし、私はやっと二十二の春を迎えた許りですし、誰が見ても順当に運んだ新郎新婦とは受取りますまい。良人が父の助手時代は、私はまったくこどもで、良人の動....
俗臭」より 著者:織田作之助
めいているが、周囲の人々は承認せざるを得なかった。が、真相をいうと、見合の時に、新郎たるべき人が、千満子に就てはなはだ滑稽な印象を感じたのが原因だ。 見合は、....
蛇性の執念」より 著者:大倉燁子
に定っているらしいんですの。その新聞には昭和七年と書いてありますから、その時多分新郎の御木井武雄さんが二十七歳、新婦の綾子さんが二十二歳だったんですわね」 「新....