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新銭
「新銭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
新銭の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「点鬼簿」より 著者:芥川竜之介
母の愛を一番余計に受けたものは何と云っても「初ちゃん」である。「初ちゃん」は芝の
新銭座からわざわざ築地のサンマアズ夫人の幼稚園か何かへ通っていた。が、土曜から日....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
いうのは二人の中に去年生れた郁太郎《いくたろう》で、この三人が住んでいるのは、芝
新銭座の代官江川太郎左衛門の邸内のささやかな長屋です。 あれから四年後、二人の....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
ろ築地海軍操練所内に移るに及んで、始めて攻玉塾と称し、次で芝神明町の商船黌と、芝
新銭座の陸地測量習練所とに分離し、二者の総称が攻玉社となり、明治十九年に至るまで....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
真面目に出られたので、つい源介も真面目に云った。 「はい、ちょっと主人の用事で、
新銭座の方まで参りましたところ後から従けて来た悪者に、……」 「ナール、空地でと....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
です。 しかしながら約定《やくじょう》の時刻にも赤羽橋へ来るということもなく、
新銭座の家へ行って見れば、家の中はさんざんであるのに、子供が一人、声を涸《か》ら....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ちょう》」だとか、「奇特孝心者《きとくこうしんもの》の控《ひかえ》」だとか、松本
新銭座の銭だとかいうものは、いちいち手に取って熟覧した上に、三村道益が集めた薬草....
「梅若七兵衞」より 著者:三遊亭円朝
引続きまして、梅若七兵衞と申す古いお話を一席申上げます。えゝ此の梅若七兵衞という人は、能役者の内狂言師でございまして、芝
新銭座に居りました。能の方は稽古のむずかしいもので、尤も狂言の方でも釣狐などと申....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
屋敷出入りの飛脚らしい五十男が、 「ようございます、たしかに、私が今夜のうちに、
新銭座の江川様へ、このお馬だけはお届け申すことにしますから、旦那様、どうかごゆっ....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
泊させてもらった。その内従弟の中行は三田の慶応義塾へ入塾した。私と由井氏とは芝の
新銭座の或る人の坐敷を借りて寓居した。三度の食事はその頃始まっていた、常平舎とい....
「中里介山の『大菩薩峠』」より 著者:三田村鳶魚
申しません。 この竜之助が侘住居をしているのは、どういうところかというと、「芝
新銭座の代官江川太郎左衛門の邸内の些やかな長屋」と書いてある。そうして竜之助は、....
「瘠我慢の説」より 著者:木村芥舟
る三月三日、桜田の一条を語りければ、一船ここに至りて皆はじめて愕然たり。 予が
新銭座の宅と先生の塾とは咫尺にして、先生毎日のごとく出入せられ何事も打明け談ずる....
「慶応義塾新議」より 著者:福沢諭吉
すべし。ずいぶん手軽に滞留すべき宿もあるべし。 一、社中に入らんとする者は、芝|
新銭座《しんせんざ》、慶応義塾へ来り、当番の塾長に謀《はか》るべし。 一、義塾読....
「福沢諭吉」より 著者:服部之総
た将軍|慶喜《よしのぶ》東帰して、江戸城内外戦火を予期して沸騰するさなかから、芝
新銭座《しばしんせんざ》に「慶応義塾」が産声《うぶごえ》をあげた。動乱最中とて地....
「福沢諭吉」より 著者:高山毅
の上にあがって、しきりに上野のほうをみているようすですが、諭吉は、慶応義塾をこの
新銭座にうつしたことが、いかによかったかと、ひそかにかんがえるのでした。 諭吉....