新陳[語句情報] » 新陳

「新陳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

新陳の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
高山の雪」より 著者:小島烏水
下から溶解し、上からは新しいのが供給されるから、一見不滅のようでも、それは絶えず新陳代謝しているので、山峰や山稜の上に雪が積ってはまた積り、それが千年も万年も経....
」より 著者:岡本かの子
、其処に遊んでいるかとも思える。ときどきは不精そうな鯰も来た。 自分の店の客の新陳代謝はともよは口をちょっと尖らし、片方の肩を一しょに釣上げて 「困るわそんな....
少女病」より 著者:田山花袋
市谷、牛込、飯田町と早く過ぎた。代々木から乗った娘は二人とも牛込でおりた。電車は新陳代謝して、ますます混雑を極める。それにもかかわらず、かれは魂を失った人のよう....
死生」より 著者:幸徳秋水
備たることに依て行われる、豊富なる生殖は常に健全なる生活から出るのである、斯くて新陳代謝する、種保存の本能大に活動せるの時は、自己保存の本能は既に殆ど其職分を遂....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
切の封建的なものの打破から、もはや廃藩ということを考えるものもあるほどの驚くべき新陳代謝を促すようになった。 何事も土台から。旧時代からの藩の存在や寺院の権利....
死刑の前」より 著者:幸徳秋水
によっておこなわれる。豊富なる生殖は、つねに健全なる生活から出るのである。かくて新陳代謝する。種保存の本能が、大いに活動しているときは、自己保存の本能は、すでに....
怪奇人造島」より 著者:寺島柾史
鉄管で絶えず凍結剤を送っているから、よしんば島の表面が溶けても、急凍する海水が、新陳代謝するから大丈夫。それに、この氷は、化学的に急凍したものだから、大理石のよ....
桜の園」より 著者:神西清
ロパーヒン君。こう思ってますよ――あんたは金持だ、おっつけ百万長者になるだろう。新陳代謝の意味では、猛獣が必要だ。なんでも手当り次第、食っちまうやつがね。君の存....
人生三つの愉しみ」より 著者:坂口安吾
ールと結合するとアセトアルデヒドという酒を嫌いにさせる作用のあるものが蓄積され、新陳代謝を阻害して、顔が真ッ赤になり、汗が流れ、一滴も酒をうけつけられなくなるの....
間人考」より 著者:喜田貞吉
族的の相違ではなく、単に境遇から起った身分上の区別であったから、時代によって常に新陳代謝して来たものであったが、徳川太平の時代の如きは、万事現状維持を施政の大方....
六号室」より 著者:瀬沼夏葉
必要はない。そうして恰も嘲るが如くに、また人を粘土に化する必要は無い。ああ物質の新陳代謝よ。しかしながら不死の代替を以て、自分を慰むると云うことは臆病ではなかろ....
」より 著者:岡本かの子
グリスリンのように滲み出ているのを、掌で知り、たった一夜の中にも、こんなに肉体の新陳代謝の激しい自分を、まるで海驢のようだと思った。(事実海驢はそういう生理の動....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
によって人間の心理が一歩一歩おし進められて行き、呼吸と血液の脈動とによって肉体が新陳代謝を行い、両々相俟って自己の生存を遂げて行くところのこの大切な生命の流れは....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
代りに、その中の或る者は、浮浪の境界から脱して立派な身分になるものもある。つまり新陳代謝が行われて、古い賤者が消えて行って、新しい賤者が起って来るのである。 ....
融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
え」などといっているのは、間違いもはなはだしいといわねばなりません。 世の中は新陳代謝と申して、古いものと新しいものとが始終入れ替る。後世のいわゆるエタは、必....