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新雪
「新雪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
新雪の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「高山の雪」より 著者:小島烏水
ではなく、森林帯の黒木のために截《た》ち切られているからである。
古い雪の上に
新雪が加わると、その翌る朝などは、
新雪が一段と光輝を放って眩《まば》ゆく見える。....
「雪中富士登山記」より 著者:小島烏水
いがけなく頭の上が、二、三寸ほど、大根卸しでも注いだように、白くなっている。山の
新雪! 下界では未だ霜が結んだという噂も聞かないのに、天上の高寒に、早くも洗礼を....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
ょうは曇天。しかもだんだん暗くなって、雪となる。先日の雪がまだ消えないのに、また
新雪積もる。その間に警報飛ぶ。敵艦載機はたいがい茨城千葉の方にいて、京浜地区まで....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
う今は立山にもたくさん雪が積ったことでしょう。一度雪の立山にも行きたいものです。
新雪の槍ヶ岳 十月十六日朝、大町行の電車の中からアルプスが見えます。常念山脈に....
「白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
せている、乗鞍岳は、純藍色に冴えかえり、その白銀の筋は、たった今落ちたばかりの、
新雪ででもあるかのように、釉薬をかけた色をして、鮮やかに光っている。 槍ヶ岳以....
「春の槍から帰って」より 著者:板倉勝宣
試みにアックスでステップを切ると金のような氷が飛ぶ。もちろんその上に二寸ぐらいの
新雪があった。どうしてもこれからは、ロ-プとアックスとクリーパーものである。これ....
「わが童心」より 著者:佐藤垢石
ったかと、多年の謎が解けたのである。 赤岳を主峰として八つの嶺が序列正しく白い
新雪を冠り、怒れる猛獣が銀の牙を天に向かって剥きだしたに似た姿を遠望したとき、真....
「皇海山紀行」より 著者:木暮理太郎
右は谷川岳附近まで望まれる。苗場も見えた。ことに仙ノ倉が立派であった。昨日降った
新雪が折からさし登る朝日の光に燃えて、薔薇色に輝いた。午前八時半に小屋を立ち、三....
「火と氷のシャスタ山」より 著者:小島烏水
道であったが、事実は、その前年の冬に雪が少なかったので、氷河は既に五月の始めに、
新雪から解放せられ、底部から溶解して、空洞になり、激しい滝水で、氷河のトンネルが....
「二つの松川」より 著者:細井吉造
平洋岸にかけて明るい生活を求めて渡る間道の一つでもあるのだ。中央アルプスの主稜に
新雪の閃耀が反映するころになれば、乗越の熊笹の斜面はきつね色にこげるだろう。そう....
「澪標」より 著者:外村繁
をおとす。小便が勢よく走り出る。出羽山脈の峰峰の頂は既に白く、濃藍色の山肌には、
新雪が稲妻型の鋭い線を描いていた。 私達は妻の生家を訪れる、その行き、帰りに、....
「雪」より 著者:中谷宇吉郎
粉のような外観を呈しているものである。高山でスキー家たちはしばしばそういう種類の
新雪に遭遇されたことがあるだろうと思う。 この「粉雪」の顕微鏡写真は第26図(....
「貝鍋の歌」より 著者:中谷宇吉郎
なくて雪の降る夜は、深閑として、物音もない。外は、どこもみな水鳥のうぶ毛のような
新雪に、おおいつくされている。比重でいえば、百分の一くらい、空気ばかりといっても....