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新香
「新香〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
新香の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新世帯」より 著者:徳田秋声
、薄い汁物は、小器用なお国の手で拵えられた東京風のお菜と代って、膳の上にはうまい
新香を欠かしたことがなかった。押入れを開けて見ても、台所へ出て見ても、痒いところ....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
るかしらとも思う。その労働者はいたって朗かだった。私の前には、御飯にごった煮にお
新香が運ばれてきた。まことに貧しき山海の珍味である。合計十二銭也を払って、のれん....
「泣虫小僧」より 著者:林芙美子
隆山が意勢よく呶鳴った。 その定食という奴が若布《わかめ》の味噌汁にうずら豆に
新香と飯で、隆山は啓吉の飯を少しへずると、まるで馬のように音をたてて食べた。 「....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
フォア、味噌汁スリイ願います。』 四番さんおみおつけ三つというところ。 『ワン
新香、おうらい!』 『海苔まきフォア・六人!』 『ナンバ・セヴンのお椀まだですか....
「潮風」より 著者:豊島与志雄
てるなら起きてるで、肴でも拵えてこい。何かあるだろう。おい、なぜ黙ってるんだ。御
新香でもなんでもいい、持ってくるんだ。それに酒だ。早くしないか。早く寝ちまうんだ....
「放浪記(初出)」より 著者:林芙美子
て来た。木綿を一反買ってあげよう。 「私が少し変るから、お前御飯お上り。」 お
新香に竹輪の煮つけが、瀬戸の重ね鉢にはいっている。舗道に脊をむけて食べていると、....
「水魔」より 著者:田中貢太郎
、肴を喫い酒を飲んだが酒はすぐ無くなった。 「お爺さん、酒のかわりだ」 老人は
新香をちょきちょき切っていた。彼はちょっと手が放せないので、背後を揮り返るように....
「ダルマ船日記」より 著者:山之口貘
や竪川での場合は、溝水だから使えないが、ここのは潮水できれいだから、米も食器もお
新香も、潮水で洗えと言う。いよいよダルマ生活の伝統に触れて来たのかと思うと、僕の....
「舌のすさび」より 著者:吉川英治
んな風らしい。夏の細根大根が出はじめると、わたしは大根の茎のぬかみそ漬を好んでお
新香に添えさせる。大根では茎がいちばん美味い。それなのに冬大根の出盛りなどには八....