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方外
「方外〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
方外の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
、自分にも判然しないほど、ただ無性に胸が迫って、けげんな顔をしている車夫の手へ、
方外《ほうがい》な賃銭を渡す間も惜しいように、倉皇《そうこう》と店先の暖簾《のれ....
「旅愁」より 著者:横光利一
るいは中国で遠からず戦争が起るだろう。
「あたし、今夜塩野さんに訊ねとくわ。あの
方外務省のお仕事してらっしゃるから、一番そんなことよく御存知だと思うの。去年だっ....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
かった。 窓枠の上にのぼり、こわれた窓から外を恐る恐る覗いた警備隊員の顔と、一
方外から、大廻をして破れた窓を見上げた警備隊員の顔とが、上からと下からとくすぐっ....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
して、枕許の煙草盆を引寄せた。 「こういう時は、医師の友達は頼母しかろう。ちと処
方外の療治だがね、同じ葡萄酒でも薬局で喇叭を極めると、何となく難有味が違って、自....
「四十八人目」より 著者:森田草平
方へ返し申候。伜、娘儀いかように罷成り候ともそれまでの事に候」といい、さらに平常
方外の友として、その啓沃を受けた良雪に対しては、 「良雪様、去年以来の御物語、失....
「経済学及び課税の諸原理」より 著者:吉田秀夫
内商業のそれである。けだしそれは利潤がその国内で得られる産業を活動せしめるが、他
方外国貿易に用いられる資本はすべての国の勤労と土地とをして無差別的に生産的ならし....
「一世お鯉」より 著者:長谷川時雨
を眺めているような気持ちで佇《たたず》んでいた。 昨夜は気がつかなかったが、大
方外に立てかけられてあったのであろう。クリスマスデナー開催の立札の、框張《わくば....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
た高い一時的利潤は大なる資本蓄積を生じ、従ってまた大なる労働需要を喚起したし、他
方外国市場の拡張と、国内市場に投ぜられる新らしい価値とは、農業、植民及び商工業の....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
い、 「幸吉、今夜、夜食に行こうではないか」 といわれるので、私は師匠と一緒に夕
方外へ出ました。観音様の中店の「燗銅壺」といった料理店で夜食をしながら、師匠は少....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
音侯というは頗る風流の貴族で常に文墨の士を近づけた。就中、椿岳の恬淡洒落を愛して
方外の友を以て遇していた。この大河内家の客座敷から横手に見える羽目板が目触りだと....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
なんたる事だ。馬鹿な人達だ。どうするのだ。
仮装会の洒落ではないか。
今晩はもう
方外の慾を出して貰いますまい。
お前さん方に金や宝を上げるのだと思うのですか。
....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
ではないが、貴公は村方の帳元へ一言の談もなく、勝手次第に窃んで来るか知らねえが、
方外の廉売をするので、村方の商人一同迷惑を致して居るくらいだから、是非とも願う、....
「俗臭」より 著者:織田作之助
に、分った。廃球の中に、「ヒッツキ」というのがある。線が全然切れてしまわず、片一
方外れているだけで、加減すると、巧く、外れた場所にヒッツクのである。灯をいれると....