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方屋
「方屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
方屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
に、山茶花は香を、コスモスは色を庭に満たして、実に何とも云えぬ好い時候だ。
夕
方屋敷の南端にある欅の切株に上って眺める。日は何時しか甲州の山に落ちて、山は紫に....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
』八の二に、峰の小ざらしてふ芝居若衆、しゃむの鶏を集めて会を始めける、八尺四方に
方屋を定め、これにも行司あって、この勝負を正しけるに、よき見物ものなり。左右に双....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
した。小箱の大きさ全長が一寸五分、幅が一寸足らず、関守氏が拾い上げて見ると、「下
方屋」と書いてある。がんりきが受取って、パチンとその小箱の合せ目を外《はず》すと....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
、女流の作が劇場外からとられるのも最初だったが、どうしたことか、絵ハガキなぞも上
方屋《かみがたや》から売り出されたりしたので、母はいよいよ悦ばされ、袴をはいてく....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
満ちたほの暗いいわゆる恋と呼ばるる花を、人の心の奥ににわかに開かせる。
その夕
方屋根裏の室《へや》に帰りついて、マリユスは自分の服装をながめ、初めて自分のきた....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
、しかもその胸には短刀が刺してあり、手には斬奸状が持たされてあった。 一、その
方屋敷内の儀、格別の美麗を尽くし、衣食並びに翫木石に至るまでも、天下比類なき結構....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
ち一家の身の上へは、いつも物騒な脅迫の手がのばされているはずでございますよ。先刻
方屋敷から追い出してやった、あの友吉という内弟子なども、どうやら敵方の間者とかい....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
て、悟るところがあった。一日ごとに、彼の面上に、自信の色がついて来た。 が、夕
方屋敷に帰ってみると、いつもお光の眼は、泣き腫れていた。それを粧い隠しているだけ....
「新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
たものだ。 ちょいとあとへもどって、四丁目の四角をまがってみよう。絵はがきの上
方屋は、ここへ移ってから十七、八年にもなろう、いやもっとになるかもしれない。もと....