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「方解石〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

方解石の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
とが、二度目であるというような幻覚にとらわれるのであった。それはちょうど、濁った方解石を透《とお》して物を見るように、一切がボンヤリして二重に見えるのであった。....
旅愁」より 著者:横光利一
な感動の捨て場のない落ちつきなさで、「ふうむ。」と彼はひと言洩らしたままだった。方解石の稜面を横ぎる光線のように水は角壜の半ごろの部分で空隙を支え、薄日のもとに....
恢復期」より 著者:堀辰雄
の露台に出てこっそり窓の外からこっちを覗《のぞ》いて見ると、丁度あの重屈折をする方解石のようなものを通して見たかのように、この部屋の中のものがすべて、そしておれ....
狼疾記」より 著者:中島敦
、試験管、――うす碧《あお》い蛍石、橄攬石《かんらんせき》、白い半透明の重晶石や方解石、端正な等軸結晶を見せた柘榴石《ざくろいし》、結晶面をギラギラ光らせている....
泉ある家」より 著者:宮沢賢治
ざん》へでも出ているのだろう。)ひるの青金《あおがね》の黄銅鉱《おうどうこう》や方解石《ほうかいせき》に柘榴石《ざくろいし》のまじった粗鉱《そこう》の堆《たい》....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
メイ石の如きものも含まれているようである。また玉《ギョク》のような石もあり、また方解石《ホウゲセキ》のようなものもありはせぬかと思われる。また菌形を呈した寄生植....
レモンの花の咲く丘へ」より 著者:国枝史郎
う。そして、月の秋波があの絶壁の上の音楽堂に注がれた時、どんなにあの白い建築が、方解石のように美しく、形よく見えることだろう。あの白衣を着けたラマ僧のような音楽....
」より 著者:中谷宇吉郎
であるから、その結晶質は失われていないのである。水晶の外にもダイヤモンド、蛍石、方解石など、及びわれわれが宝石と呼んでいるものの大部分は結晶である場合が多い。次....