施餓鬼[語句情報] » 施餓鬼

「施餓鬼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

施餓鬼の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
と》く此の因縁を説いて回向を致しましたから、村方の者が寄集まって餅を搗き、大した施餓鬼《せがき》が納まりました。斯《か》くて八月十八日施餓鬼|祭《まつり》を致し....
鯉魚」より 著者:岡本かの子
に三要という僧《そう》が住持をしていました。 禅寺《ぜんでら》では食事のとき、施餓鬼《せがき》のため飯を一|箸《はし》ずつ鉢《はち》からわきへ取除《とりの》け....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
此の皿のために指を切られたり、中には死んだ者も有りましょうから、どうか本山寺様で施餓鬼を致し、乞食に施行を出したいと思います」 作「あゝ、それは感心な事で、入費....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
の吉辰を卜して往生講式七門の説法を講じ、浄土三部経を読誦して七日に亘る大供養|大施餓鬼を執行す。当日虹汀は自ら座に上り、略して上来の因縁を述べて聴衆に懺悔し、二....
怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
られないが、死霊|除のために海音如来という大切の守りを貸してやる、其の内に折角|施餓鬼をしてやろうが、其のお守は金無垢じゃに依って人に見せると盗まれるよ、丈は四....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
念せんがためのお祭でありました。お祭でなければ供養でありましょう。供養でなければ施餓鬼《せがき》かも知れない。 してみればこの地点こそは、日本一の英雄を産んだ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
へ向いていらっしゃるが、どこへおいでなさるのだろう」 「左様さ、どこぞの供養か、施餓鬼《せがき》へでもおいでなさるのだろうさ」 「どうです、ごらんなさい、あの大....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
この二つの故障は、駒井甚三郎が言下に受入れて、では作業の第二日を全部、難船の施餓鬼《せがき》と、不浄のはらいとに用いようということになり、そこで直ちに、明日....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
と、ふと岸の一角に、まだ新しい木柱の一つ立つのを認めました。 「為有縁無縁衆生施餓鬼供養塔」 墨色もまだあざやかに、立てたのは昨日今日の特志家の善業である....
雪の宿り」より 著者:神西清
申すではございませんか。また、五山の衆徒に申し下されて、四条五条の橋の上にて大|施餓鬼を執行せしめられましたところ、公儀よりは一紙半銭の御喜捨もなく、費えは悉く....
平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
んに睦《むつ》ましかったのだが、このお盆の十五日、ひわという下女を連れて永代へ川施餓鬼《かわせがき》に行った帰途《かえりみち》、長崎で世話になった唐人《あちゃ》....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
て置くのは勿体なく……」 「なるほど、宣しゅうございます。では、これは隅田川で川施餓鬼のある時に川へ流すことに致しましょう。焼いて棄てるは勿体ない。このまま仏間....
取返し物語」より 著者:岡本かの子
と思うほど淡く影を現している。舞台下手にちょっぽり枯田の畦が現れ、小さい石地蔵、施餓鬼の塔婆など立っている。雲はだいぶ退いて行って、黎明前の落ちついたみずみずし....
葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
偈、自我得仏来というはじめから、速成就仏身とあるまでを幾度となく繰返す。連夜の川施餓鬼は、善か悪か因縁があろうと、この辺では噂をするが、十年は一昔、二昔も前から....
ろくろ首」より 著者:小泉八雲
った。そこで首だけを小屋のうしろの森に埋めた。それからこのろくろ首の亡霊のために施餓鬼を行った。そしてろくろ首の塚として知られている塚は今日もなお見られる。(とにかく、日本の作者はそう公言する)....