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「旅嚢〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

旅嚢の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
古き小画」より 著者:宮本百合子
ムは、一目でその方面は断念した。彼は、反対の大天幕の裏に目を遣った。その側には、旅嚢でも置いてあると見え、まるで警戒されていなかった。五六人の兵が、互の胴に頭を....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
てから、先生が御自慢の本草学にとりかかりました。 つまり、宿からここへ送らせた旅嚢《りょのう》を、すっかり座敷へブチまけて、植物と押葉の分類をはじめたのです。....
厄年と etc.」より 著者:寺田寅彦
寒の脅威は避け難いだろう。そうすると罎を出るのも考えものかもしれない。 過去の旅嚢から取り出される品物にはほとんど限りがない。これだけの品数を一度に容れ得る「....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、袋の鼠のようなものである。今度こそ――という目あてがついたようなものですから、旅嚢《りょのう》の欠乏も、さのみ気にはかかりません。むしろ、ここでお銀様の方から....
大和路・信濃路」より 著者:堀辰雄
にひきずられて、僕までも一しょう懸命になって古い寺や仏像などを見だし、そして僕の旅嚢《りょのう》はおもいがけなくも豊かにされたのでした。きょう僕がいろいろな考え....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
通し歩いたに違いない。それではいったいどこからきたのだろう? 遠方からではない。旅嚢《りょのう》も包みも持っていないのを見てもわかる。きっとパリーからきたのであ....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
た、何か新しい話材が聞かれるに違いないとは思っているが、遑がないので先ず、自分の旅嚢だけをここでは開けて見ることにする。 すでに七分どおりまで開鑿されていると....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
窓などから、秋草や野菜畑の景ものぞかれ、一方の廊下側の外は、高い煉瓦塀であった。旅嚢も疲れもほうり出して、やれやれと、まずは、くつろぐように出来ている。 とこ....