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旅用
「旅用〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
旅用の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
は元は侍で、如何なる事か足の疵の痛み烈しく立つ事ならず、一日々々との長逗留、遂に
旅用をも遣いはたし、そういつ迄も宿屋の飯を食ってもいられぬ事なりとて、夫婦には土....
「死者の書」より 著者:折口信夫
であろう。伴に立って来た家人の一人が、大きな木の叉枝をへし折って来た。そうして、
旅用意の巻帛を、幾垂れか、其場で之に結び下げた。其を牀につきさして、即座の竪帷―....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
も敬遠された。秋山要介の名を聞くと、「いやもう立ち会いは結構でござる。些少ながら
旅用の足しに」こういってわらじ銭を出すのであった。というのは試合ぶりが世にも、荒....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
「それで安心。……妾アどうなることかと。……でも、芳志には芳志を。……失礼ながら
旅用の足しに……」 と、お浦が、胴巻の口へ手を入れたのを、頼母は制し、 「他に....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
も澄江の躰も、疲労困憊を尽くしていた。 静養しなければならなかった。 それに
旅用の金子なども、追々少なくなって来たので、城下の旅籠を引払い、農家の離家を借り....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
みると、月明りでしかとは分らないが、どうやら古風な懐紙挟みで、金襴革の二つ折り、
旅用とみえて懐紙以外なものが厚ぼったく挟んである。 「分った、これはあの竹屋三位....
「世間師」より 著者:小栗風葉
じゃ、早く国へお帰んなせえ。こんなとこにいつまでも転々していたってしようがねえ、
旅用だけの事は何とか工面してあげるから。」 あまり出抜けで、私はその意を図りか....